チーム、選手も“転換期”へ フレッシュな春を迎えるオリックスキャンプ

Full-Count 広尾晃

2019.2.6(水) 22:33

オリックスの主力選手がプリントされたラッピングバス※写真提供:Full-Count(写真:広尾晃)
オリックスの主力選手がプリントされたラッピングバス※写真提供:Full-Count(写真:広尾晃)

西、金子ら主力が抜け、若手の台頭が期待されるオリックス

 プロ野球の春季キャンプは「今年バージョンの新チーム」をファンや報道陣にお披露目するという意味合いもある。今季、長年チームを引っ張ってきた主力選手が抜けたオリックスは、特にそれを感じる。

 宮崎市でキャンプを行っている巨人、福岡ソフトバンク、オリックスのキャンプ地へはJR宮崎駅からそれぞれ直通のシャトルバスが運行されている。宮交バスが運行しているが、チームの主力選手のユニフォーム姿のラッピングを施したバスも走っている。

 オリックスの場合、昨年まではメインのポジションにエースの金子千尋(現金子弌大)の写真が大きく配され、西勇輝の写真もあった。しかし昨年オフに金子が北海道日本ハムに、西が阪神に移籍した。また正捕手だった伊藤光も昨年シーズン中に横浜DeNAに移籍した。

 今年のラッピングに注目されたが、メインのポジションには吉田正尚が配された。入団3年目、昨年初めて規定打席に達したばかりだが、早くもチームの大黒柱という扱いだ。吉田正を挟むようにエース候補の山岡泰輔、選手会長・若月健矢と投打の顔が並ぶ。

チームロゴも一新、今季から「Bs」から「B」に変更

 昨年、北海道日本ハムから加入したクローザーの増井浩俊や、若手の宗佑磨らの写真もある。新しい陣容で、今季を戦おうというオリックスの意気込みが、ラッピングされたシャトルバスに現れていた。

 JR宮崎駅から約40分で春季キャンプ地である宮崎市清武総合運動公園に到着する。宮交バスの運転手によれば、オリックス春季キャンプ地へのバスの乗客は年々増えているという。宮崎でキャンプを張って60年の巨人、15年の福岡ソフトバンクに対し、オリックスは2015年からなので、まだ5シーズン目。しかし、ファンは着実に根付きつつある。それまでは沖縄県の離島宮古島の時期が長かったので、アクセスが良くなったこともファン増加の一因だろう。メイングラウンドでは、関西弁も良く聞かれた。熱心な地元のファンが駆け付けているのだ。

 今季のオリックスは、チームのロゴも一新した。従来の「Bs」から「B」に代わった。キャンプ地では球団公式グッズや、キャンプオリジナルグッズも販売されるが「B」のマークのキャップも初お目見えした。「(オリックスの前身チームの一つである)近鉄バファローズが、一時期『B』のマークの帽子だったのを思い出した。懐かしいねえ」と年配のファンは話す。

 2月4日、宮崎市の気温は20度を超え、キャンプ地では桃の花が満開になっていた。この日は、テスト登板をした成瀬善久の入団も発表された。いろいろな意味でフレッシュな春を迎えているオリックスだ。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

記事提供:Full-Count

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