【試合戦評】井口新監督の初陣。井上選手が3安打4打点の大暴れを見せ、台湾代表に快勝

パ・リーグ インサイト

2017.11.10(金) 00:00

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「今から勝ち癖をつけたい」。千葉ロッテの井口新監督は初陣を前にして力強く語った。秋季キャンプ第2クールを終えた千葉ロッテは、今日から台湾の桃園国際棒球場で「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」を控えた台湾代表との3連戦を迎える。

今日の初戦の先発は二木投手。高卒4年目の今季は不振に喘ぐチームの中、安定した投球で先発ローテーションを守った。巨人の陽選手や埼玉西武の呉選手、圧倒的な打棒で「大王」と呼ばれる王柏融選手を擁する台湾代表に対し、どのような投球を見せるのか。注目したい。対する台湾代表の先発は、チームメイトのチェン投手である。

1回表を二木投手が無失点に抑えると、その裏、千葉ロッテ打線が早くも援護をもたらす。1番・荻野貴選手がフルカウントから安打を放つと、続く伊志嶺選手の打席の間に盗塁を決める。その後四球が絡み1死1,2塁の好機が訪れると、ここで4番・井上選手が豪快な3ラン。「アジャ」の一発で、千葉ロッテが幸先良く先制に成功した。

2回表に1点を返されたものの、二木投手は安定した投球を披露し、テンポ良く台湾打線を打ち取っていく。要所で使う縦のスライダーが効き、空振りを奪う場面や引っかけて内野ゴロに打ち取る場面が散見された。

3回裏、千葉ロッテが待望の追加点を挙げる。先頭の荻野貴選手が安打を放ち、続く伊志嶺選手の犠打などで2死3塁となると、打席には初回に3ランを放っている4番・井上選手。ここで遊撃手の横を抜ける中前適時打を決め、千葉ロッテがスコアを4対1とする。井上選手はここまでの2打席で4打点と、チームの全得点を叩き出す活躍。来季へ向けて大きなアピールに成功した。

5回表からは二木投手に代わって、関谷投手が登板。いきなり連打を浴びるなどしてピンチを作ったものの、何とか無失点で切り抜ける。

その裏、平沢選手が四球で出塁し、続く荻野貴選手が右翼前への安打を放つと、平沢選手は守備陣の隙をついた好走塁で一気に3塁を陥れ、荻野貴選手も2塁へ。「アウトになってもいいから積極的に次の塁を狙うように」と井口監督が試合中に話していたが、早速井口野球がチーム内に浸透していることを象徴するシーンとなった。この好走塁もあって千葉ロッテはさらに2点を追加。スコアを6対1とし、大きなリードを握ったまま試合を折り返した。

その後はピンチを迎えたものの、投手陣が踏ん張り、無失点で切り抜けて6対1のまま試合終了。投打がきっちりと噛み合い、千葉ロッテは井口監督初陣を見事に白星で飾った。

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