数字で占うクライマックスシリーズ ファーストステージ第3戦目の展開

パ・リーグ インサイト

2017.10.15(日) 00:00

東北楽天ゴールデンイーグルス・岡島豪郎選手(C)パーソル パ・リーグTV
東北楽天ゴールデンイーグルス・岡島豪郎選手(C)パーソル パ・リーグTV

10月14日に始まった「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」ファーストステージ(以下クライマックスシリーズファーストステージ)。15日に行われた第2戦は、初戦を落として後のない楽天が、岸投手の快投と小技を駆使した攻めで埼玉西武を下した。ともにファイナルステージ進出に王手をかけた状態で、命運は16日の第3戦に託される。

ここでは明日の予告先発や両チームの対戦成績などをもとに、第3戦の試合展開を占う。

【今季のレギュラーシーズンの対戦成績】
・埼玉西武
25試合16勝8敗1分 130得点 87失点 打率.271 防御率3.07
・メットライフドーム楽天戦
13試合9勝4敗 打率.281 防御率2.70

・楽天
25試合8勝16敗1分 87得点 130失点 打率.235 防御率4.46
・メットライフドーム埼玉西武戦
13試合4勝9敗 打率.223 防御率5.30

今季の通算対戦成績は16勝8敗1分で埼玉西武が8つの勝ち越し。メットライフドームでの対戦成績は9勝4敗とこちらも埼玉西武の勝ち越し。この数字が示す相性通り、ファーストステージ初戦は埼玉西武に軍配が上がったが、第2戦は楽天が意地を見せた。

【10月16日の予告先発 今季のレギュラーシーズンの対戦成績】
・埼玉西武 野上投手
対楽天 1試合0勝1敗3回、5失点、防御率15.00
・楽天 美馬投手
対埼玉西武 6試合2勝2敗39回、18失点(自責17)、防御率3.92

野上投手はデータが少ないが、両投手とも相手チームとは相性が良くない。しかしどちらも今季キャリアハイの成績を残し、その腕で幾度となくチームを勝利に導いてきた。野上投手は先発に専念して4年ぶりの2桁勝利を達成。飛躍の年となった今季をより良い形で締めくくるために、この登板に懸ける思いは強いはずだ。

美馬投手は4年前の日本シリーズでMVPに輝き、今季は自身初となる10勝目を完封勝利で決めた。肝心な場面での勝負強さは折り紙付きだと言える。2位攻防戦の山場となった10月3日の埼玉西武戦では6回5失点と悔しい結果に終わっただけに、再び用意されたこれ以上ない舞台で、そのリベンジを果たさなければならない。

【対野上投手のキーマン】
岡島選手 2打数2安打 打率1.000

【対美馬投手のキーマン】
森選手 10打数6安打1本塁打 打率.600
山川選手 10打数6安打1本塁打 打率.600
秋山選手 18打数9安打 打率.500
外崎選手 16打数7安打2本塁打 打率.438

対戦機会が少なかったため、明確に野上投手と相性の良い楽天の打者を挙げることはできないが、岡島選手が2打数2安打。第2戦でも嶋選手のスクイズで躊躇いなく本塁に突入し、貴重な追加点をもぎ取っている。一発を持つ外国人選手の調子が上向いているとは言えない楽天打線。卓越したバットコントロールを誇る俊足の左打者を多く擁するだけに、第2戦のように小技を絡めてかき回したい。

埼玉西武打線には、美馬投手と相性の良い打者がずらりと並ぶ。特に外崎選手は2本塁打。本人も不思議とタイミングが合うことを自覚しており、「美馬キラー」として大きな期待が持てる。第2戦では岸投手に抑え込まれたが、埼玉西武打線が球界屈指の破壊力を備える事実には疑う余地がない。野上投手の踏ん張りと、中継ぎ陣の奮闘に望みを懸ける。

ファーストステージ第2戦は楽天が意地を見せて、両チームの勝敗は1勝1敗となった。パ・リーグは、クライマックスシリーズ導入後、初戦をものにしたチームが次のステージに進出している。崖っぷちから踏み止まった楽天は、エース・則本投手の悔しさと、岸投手の心意気を背負って戦い、そのデータを覆すことができるだろうか。

一方の埼玉西武は、第2戦に敗れて初戦からの勢いを断ち切られた形に。ただこれまでのデータとホームアドバンテージを考えれば、まだまだ有利な立場だと言うことができる。炎獅子とクリムゾンレッド。どちらがファイナルステージ進出を決めるか。明日の試合からも目が離せない。

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