北海道日本ハムは5位で増井が加入し、移籍したオリックスで今季35セーブ
12月半ばに差し掛かり、2018年もあとわずか。プロ野球界もすっかりシーズンオフとなり、話題はストーブリーグが中心となっている。各球団の契約更改も進み、FA権を行使した選手たちの去就も全て決定。新助っ人の補強も、続々と発表されてきている。
そして、今秋のドラフト会議で指名された各球団期待のルーキーたちも正式に契約を締結。各球団で新入団選手発表会も行われており、お披露目されている。中日に入団した根尾昂内野手や千葉ロッテの藤原恭大外野手、広島の小園海斗内野手、北海道日本ハムの吉田輝星投手、埼玉西武の松本航投手、福岡ソフトバンクの甲斐野央投手らが注目を集める中で、来季、一体どの選手が輝きを放つのか、楽しみだ。
ただ、ルーキーたちがいきなり1年目から活躍するのは、なかなか至難の技。昨年のドラフトで指名された今季のルーキーたちも然り。清宮幸太郎内野手が大きな注目を集めた中で、大きく活躍したのは横浜DeNAの東克樹投手ら、一握りの選手だけだった。
ドラフトの成果は5年、10年経ってみないと分からないと言われるもの。では、5年前から10年前の各球団のドラフトが、今季どのように成果として発揮されたか、1年ずつ検証していってみよう。今回は9年前、2009年のドラフト【パ・リーグ編】だ。
【北海道日本ハム】
× 菊池雄星投手
1 中村勝投手 1軍登板なし
2 大塚豊投手(2016年戦力外)
3 加藤政義内野手(→横浜DeNA、2015年戦力外)
4 運天ジョン・クレイトン投手(2014年戦力外)
5 増井浩俊投手(→オリックス) 63試合2勝5敗35S9H 2.49
6 荒張裕司捕手(2016年引退)
【東北楽天】
× 菊池雄星投手
1 戸村健次投手 2試合0勝0敗 18.00
2 西田哲朗内野手(→福岡ソフトバンク) 72試合109打数23安打4本16点 .211
3 小関翔太捕手(2017年戦力外)
4 高堀和也投手(2014年戦力外→育成契約、2016年戦力外)
5 土屋朋弘投手(2013年戦力外)
育1 松井宏次内野手(2011年戦力外)
【福岡ソフトバンク】
1 今宮健太内野手 99試合354打数94安打11本45点 .266
2 川原弘之投手(2016年より育成契約) 1軍登板なし
3 下沖勇樹投手(2012年戦力外→育成契約、2013年戦力外)
4 中原恵司外野手(2013年戦力外)
5 豊福晃司内野手(2011年戦力外→育成契約、2013年戦力外)
千葉ロッテは荻野貴、大谷、清田が入団し、チームの戦力に
【埼玉西武】
1 菊池雄星投手 23試合14勝4敗 3.08
2 美沢将内野手(2014年戦力外)
3 岩尾利弘投手(2017年戦力外)
4 石川貢外野手(2015年戦力外)
5 松下建太投手(2015年戦力外)
6 岡本洋介投手(→阪神) 34試合1勝0敗2H 3.83
【千葉ロッテ】
1 荻野貴司外野手 78試合317打数91安打2本25点 .287
2 大谷智久投手 45試合1勝3敗18H 5.40
3 大嶺翔太内野手(2018年任意引退)
4 清田育宏外野手 96試合261打数59安打2本27点 .226
育1 山室公志郎投手(2013年戦力外)
【オリックス】
1 古川秀一投手(2015年戦力外)
2 比嘉幹貴投手 43試合0勝2敗1S9H 2.04
3 山田修義投手 30試合1勝2敗10H 3.80
4 前田祐二投手(2015年戦力外)
5 阿南徹投手(→巨人、2016年戦力外)
9年が経過した2009年ドラフト、パ・リーグで成果の出ている球団の最たる1つが千葉ロッテではないか。1位の荻野貴は怪我が多く1年間を通してなかなか試合に出られていないものの、通算で606試合に出場。今季も開幕から死球で離脱するまでチームを牽引した。大谷は貴重な中継ぎとして活躍しており、清田は2015年に3割超をマークするなど、荻野貴とともに外野の一角を支えてきた。3位の大嶺翔は今季途中に任意引退となった。
北海道日本ハムは1位の中村が2014年に8勝をマークしたが、その後は故障もあり、結果を残せていない。5位の増井は昨オフにFAでオリックスへ移籍し、今季も35セーブと活躍。この年の指名6選手で、今もチームに留まっているのは、中村だけとなっている。福岡ソフトバンクは1軍の戦力となっているのは今宮ただ1人。2位の川原は育成として、再起を目指している。
東北楽天は1位の戸村が先発、中継ぎ双方でチームに貢献しているものの、2位の西田は今季からトレードで福岡ソフトバンクへ移籍。3位以下の4選手はすでに戦力外となっている。埼玉西武は球界を代表する左腕となった菊池雄星投手がこの年のドラフトで入団。3年連続で2桁勝利をマークし、今オフにMLBへの移籍を目指している。2位の美沢から5位の松下まで戦力外となり、6位の岡本は阪神へ移籍して今季34試合に登板した。
パ6球団でオリックスだけが、この年のドラフト1位が戦力外となっている。古川は1年目に33試合に登板したが、その後は成績は下降し、2015年に戦力外に。2位の比嘉は2013年、2014年とセットアッパーとして活躍。その後右肩の故障などで3年間は奮わなかったが、今季は復活を果たし43試合に登板した。3位の山田は今季ついに台頭。8月にNPBタイ記録となる月間最多の18試合に登板するなど、中継ぎとして結果を残した。
(Full-Count編集部)
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