
西武・平良海馬投手(26)が31日、前日30日にポスティングシステム利用による米大リーグ移籍が容認されたことを受け、埼玉・所沢市のベルーナDで報道陣の取材に対応。メジャーでの目標に日本人初の「サイ・ヤング賞」を掲げた。
淡々と語る口調から、揺るぎない自信がのぞいた。17年ドラフト4位での入団以降憧れ続けてきた舞台への挑戦権を受け取り、「単純にうれしいですし、ここから頑張りたい」と決意表明した。狙うは世界最高の投手に贈られる称号。「ピッチャーとしてやるなら『サイ・ヤング』っていうのは誰もが取りたいと思ってるし、そこに向けてやっていきたい」。同時に、「ワールドシリーズに出られたらうれしい」とも夢見た。
移籍先の選定基準は「特定の条件はないけど…。結局はトータルでいい契約だったらというとこ」と説明。ヤンキースがリリーフとして獲得を検討しているとの現地報道もあるが、「リリーフが先発より(条件が)高くなることはないと思う」と現時点での中継ぎ転向の可能性は否定。先発として「ほんとに必要としてくれるところに行きたい」と30球団OKの姿勢でオファーを待つ。
早ければポスティング申請開始日の11月1日にも手続きを行う予定だ。交渉期間は大リーグ機構が全30球団に契約可能選手として公示してから45日間。メジャーでは12月1日にロックアウトに突入する可能性があり、交渉ストップも懸念されるが、「代理人の方も僕も含めてみんな大丈夫だっていう自信があるので、全く葛藤はありませんでした」と一切の迷いなく決断した。既に数年前からメジャー球を利用した練習も行っており、適応にも問題はない。
西武・西口監督もスポーツ報知の取材に、「選手の権利だし、球団がOK出したわけだから。平良の場合はずっと夢を持ってたから、権利を獲得したなら向こう行って頑張ってほしい」とエールを送った。獅子の剛腕が海を渡る日が刻一刻と近づいている。(大中 彩未)
〇…平良にヤンキースが興味を示していると地元紙「ニューヨーク・ポスト」が伝えた。右腕の獲得も視野に視察を進めてきたと報じ「複数のスカウトはリリーフが最も適した役割だと考えている」と補強の必要がある救援での起用を考えているとした。MLB公式サイトも平良を紹介し「球威でいえば、今オフの移籍市場でスクバル(ドジャースからFA)に次ぐ水準かもしれない」と報じた。
◆サイ・ヤング賞 年間最優秀投手に贈られる名誉あるタイトル。通算511勝など数々のMLB最多記録を持ち、1955年に死去した伝説の名投手サイ・ヤングをたたえて56年に制定。66年までは両リーグから1人、67年以降は各リーグから1人ずつ、記者投票によって選ばれる。最多の受賞記録はR・クレメンス氏(元Rソックスなど)の7回。