
◆パ・リーグ 日本ハム8―7ソフトバンク(19日・エスコンフィールド)
157キロを打ち返すと、日本ハム・清宮幸太郎内野手(27)は祈った。打球がしぶとく一、二塁間を破ると、全員がベンチを飛び出す。同点の延長10回1死三塁。右前へのサヨナラ打に「今年なかなかこういう試合ができてなかったんで、明日にもつながる」。6点差を逆転しての劇勝に、喜びを爆発させた。
流れを変えたのは、14日に昇格したばかりの今川だった。6点を追う5回、1死一、三塁。代打で登場すると、ソフトバンク・上沢のツーシームを左翼ポール際にたたき込んだ。沈黙していたスタンドの空気を一変させる2号3ラン。「いい緊張感の中で、いいパフォーマンスが出ている」と胸を張った。
7回には今川が中前安打で1死満塁とすると、続く水野が右中間に一時逆転となる11号満塁弾。自身初の満弾がエスコン通算500号となり「ホームラン、流れを変えるためには大事だと思いました」。サヨナラ打の清宮幸は3回に失策を犯すと、6回にはけん制死。水野は3回にエンドランを空振りした。新庄監督は「清宮くんのあのエラーと走塁ミスがあったから、決めてくれるとは思ってました」と苦笑交じりにたたえた。
今季このカードは4勝15敗と圧倒されている。一矢報いる逆転勝ちにも、指揮官は「うれしさなんか全くないです。ソフトバンクって意識しない。一戦一戦、一球一球ですね。集中して勝っていくしかない」。昨オフから「断トツで優勝する」と選手を鼓舞したが、3位という現状に「あの発言は裏目に出たかな」。首位とは7・5差。奇跡を起こすなら、残り30試合勝ち続けるしかない。(山口 泰史)