
◆パ・リーグ 西武7-4オリックス(18日・東京ドーム)
オリックス・東山玲士投手(26)は心の中でつぶやいた。「やっと投げられる…」。1年目の25年5月に右肘トミー・ジョン手術を受け、同年オフに育成再契約。7月30日に支配下へ返り咲き、プロ初登板を迎えた。8回先頭の中村剛を、チェンジアップで三ゴロ。通算481本塁打のレジェンド砲から初めてアウトを奪い、最速149キロの直球を軸に1回を無失点、2奪三振と堂々のデビューを飾った。
野球人生の転機は、同大3年時の21年だった。3月の社会人とのオープン戦に先発し、2回までに8四死球。2ケタ失点と大炎上した。「チーム的に、お前に期待しているから」と首脳陣に送り出された新シーズン最初の対外試合で、厳しい現実に直面。「これじゃアカン」と気持ちを入れ替えた。川端晃希コーチと二人三脚で、ショートアーム気味のテイクバックに改良。力任せのフォームをやめたことで、制球が安定するようになっていった。
東山にとって、プロ入りの道をつくってくれた恩人。「誰かに恩返しするとか考えて力む必要はない。今の自分にできることをやれ」。支配下復帰後にもらった言葉が、思いを強くした。「1球ずつ、丁寧に気持ちを込めて投げていきたい」。即戦力として期待された24年のドラフト5位右腕。遠回りを経て、プロ野球人生が再スタートした。(南部 俊太)
◆東山 玲士(ひがしやま・れいじ)2000年5月5日、香川・坂出市生まれ。26歳。川津小時代に坂出川津野球スポーツ少年団で野球を始め、坂出中では軟式野球部でプレー。香川・丸亀では甲子園出場なし。同大から社会人・ENEOSを経て、24年のドラフト5位でオリックス入団。180センチ、83キロ。右投右打。年俸700万円。