
オリックスは9日、スポーツ報知既報通り、平野佳寿投手兼投手コーチ(42)が今季限りで現役引退することを発表した。会見や引退試合は後日、行われる予定。大阪・舞洲でファームの練習に参加した平野は、晴れやかな表情を見せた。
「もう十分。本当に長いこと、面倒を見てもらいました。オリックスの球団、出会いに感謝したいです」。京産大から05年の大学・社会人ドラフト希望枠で入団し、オリックスで18年。大リーグでも3年間プレーした。投手コーチを兼任した今季は2試合の登板。初めて右太もも裏を肉離れしたこともあり「1軍の戦力としては、厳しいのかな…」と7月下旬に決断した。
オリックスの選手として初めて名球会入りし、日米通算258セーブ205ホールド。恩師にも丁寧に連絡をした。プロ5年目の10年に先発から転向し、リリーフとして開花させてくれたのが岡田彰布監督。「岡田さんのおかげです」と感謝を伝えると「平野の力よ」とうれしい言葉をもらった。
11年に最優秀中継ぎ、14年はセーブ王に輝いた。メジャー時代も応援してくれた一人が宮内義彦前オーナー。「いろんな発見があります。これからの人生を楽しんでください」と重みのあるエールも受け取った。
低迷期からオリックスを支えてきた。「いつも『いいなぁ…』と思いながら、他球団を見ていました」。成功より失敗が注目される守護神として体を張り、21年に25年ぶりのリーグ優勝。「格別でしたね」と一番の思い出だ。シーズン中の引退表明。最後まで「兼任」を全うし、この日も自身の練習と指導を並行した。「本当に『ありがとうございました』という言葉に尽きます」。圧倒的な実績と、他の追随を許さぬ精神力。オンリーワンの輝きはあせない。(長田 亨)