ロッテ・小島和哉「できるだけ自分のピッチングをしようと」投球テンポの良さ、躍動感のある投球で安定

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ロッテ・小島和哉(撮影=岩下雄太)
ロッテ・小島和哉(撮影=岩下雄太)

 ロッテ・小島和哉は一軍に戻ってから、ファームで再調整していた時と変わらず、投球テンポの良さ、躍動感のある投球で安定したピッチングを披露している。

 5年連続規定投球回に到達するなど、マリーンズの先発を長年引っ張ってきた小島だが今季は初登板となった3月29日の西武戦こそ4回1失点に抑えたが、オープン戦から不安定な投球が続き、4月5日のソフトバンク戦、4回1/3を投げ4失点で2敗目を喫した翌日一軍登録抹消となった。

 一軍登録抹消後、「その前に吉川とかと(キャッチボールを)やっていたんですけど、美馬さんから奥村とキャッチボールをしてもらいたいという話で、同じ左ピッチャーとキャッチボールするのは結構勉強になる。勉強しながらピッチングとかも彼らが投げる日に見るのも練習メニューの一つだと思って、自分なりに僕が今まで教わってきたこと、やってきたことを伝えたりはしていました」とドラフト3位・奥村頼人(横浜高)と4月25日のハヤテ戦の試合前練習にキャッチボール。

 奥村は「(ブルペンでの投球を)小島さんに見てもらったりとか、自分が投げているだけの感覚ではなくて、いろんな経験がある人たちに見てもらった方が何か感じる部分があると思う。色々聞きながら、数をたくさん聞いて合う合わないを確かめていけるのは高卒のメリット。まだまだ失敗できると思うので、色々挑戦していければなと思います」と話した。

 二軍の登板ではドラフト6位・岡村了樹(富島高)とバッテリーを組んだ。小島は「キャッチャーもルーキーの岡村くんですし、できるだけシンプルに攻めるパターンを伝えて、とにかくシンプルにシンプルに攻めることをずっとやっていました。どうしても上に来たら、データじゃないですけど、今まで打たれた、抑えた経験とかの球種が散らばってしまって、根本的にまっすぐをしっかり通すことだよねというのが疎かになっていたことが自分の中であるなと思った。そこはしっかりと、まっすぐでファウルを取ることを意識してファームではやっていました」と明かした。

 岡村は「イニング間の話だったり、試合前の話だったり、小島さんの考えを自分の中で勉強しながら、配球に活かしていけるというのは、一軍選手と組んで配球のところではすごく勉強になっていると感じています」と、エースとバッテリーを組んだことは勉強の時間になった。

 小島のファームでの投球を見ると、昇格前最後の登板となった4月26日のハヤテ戦、0-0の初回二死走者なしで左打者の今村龍之介に1ストライクから投じた2球目の外角130キロスライダー軌道が変わったように見えた。

 「試行錯誤中で、それこそ直近、今永さんとラインする機会があって、ちょっと教えてもらったり。試している段階ですけど、少しずつ安定してきているかなという手応えはあるので、色々試しながらやっています」

 ファームで3試合・16回1/3を投げ、防御率2.76。「まずはファームでやってきたことをしっかりと変えずにそのままやることと、相手がまっすぐ待っていようとまっすぐでしっかりファウルを取れるようなことをファームで意識してやっていたので、その取り組みを変えないように。とにかくシンプルな考え方でいけたらなと思っています」と5月4日のオリックス戦で、約1ヶ月ぶりの先発マウンドに上がった。

◆ 昇格後の投球

 一軍に戻ってからも投球テンポ、躍動感はファームにいる時と変わらず、また立ち上がりからストレート中心の投球、5月4日のオリックス戦、5月13日の日本ハム戦はいずれも敗戦投手になったが7回を投げた。

 5月22日の楽天戦で7回4安打1失点に抑え今季初勝利を手にし、6月4日のヤクルト戦で7回3安打1失点で2勝目。

 「四球はそんなに減っていないですけど、できるだけ自分のピッチングをしようと心がけているので、相手バッターというよりかは、セ・リーグだからこそうまくいけていると思います」

 四球の話で言えば、24年8月28日の取材で「四球を嫌がってゾーンで変に(ストライクを)取りに行った時に痛打されているイメージ。最近は四球を出してもいいと思って投げています」と話していたが、その当時とは考えが違うのだろうかーー。

 「状況に応じて、絶対にこのバッターよりいいなという時は(四球を)頭に入れては対戦しますけど、ランナーがいない状況の四球は基本的に良い四球はないと思います。ランナーいない時の四球というのは気をつけていたいと思います」

 昇格してから右打者のインコースのストレートが良い。前回登板で言えば、2-0の初回先頭の松下歩叶を1ボール2ストライクから4球目のインコース空振り146キロストレート、続くインコース146キロ見逃し三振のストレートが抜群だった。

 「しっかりまっすぐ投げていった中で、変化球を入れていくことは初めて対戦するバッターも多い。相手バッターがインコースに強いといっても、自分に対してはどうなんだというのはデータにないところ。そこはインコース打ってるから、インコースは使わないという発想はなくしっかり攻められている。引き続きそういう投球ができていると思います」

 外角を意識させて、インコースで三振を仕留める場面もあった。「兼ね合いでもありますし、1打席目、2打席目からそこに繋がったというのもあります。今はまっすぐで多少甘くなってもファウルで取るという気持ちで投げて結果的にもそうなっているので、いい感じに攻められているなと思います」

 スライダーも5月22日の楽天戦では、「カウント的にも有利でしたし、試せる場面でもあったので、使ったのがうまくいったのかなという感じです」と、1-1の3回先頭の辰己涼介を2ボール2ストライクから外角130キロスライダー空振り三振に仕留めると、続く2-1の5回二死走者なしで辰己を2ストライクから130キロの縦に落ちるスライダーで空振り三振。辰己には追い込んでから横のスライダー、縦に落ちるスライダーを駆使し2打席連続三振に打ち取った。

 昇格前の取材で試行錯誤中と話していたスライダーだったが、投球割合を見てもストレートに次いで2番目に多い。いい感じでスライダーを投げられているのだろうかーー。

 「そうですね、それもまっすぐが良いからこそもありますけど、日に日に感覚も違うので常にメモをとりながら、興味を持った時に聞きながら、常にちょっと発見しているのもあります。今永さんとラインしていますし、チェンジアップも早川とかにラインしましたし、野球が少しでもうまくなれるようにという気持ちを常に持っているので、いいところで試合にいきているかなと思います」

 昨年まではこの時期、苦しむことが多かったが、前回登板のヤクルト戦で今年は違うところを見せた。「今までと趣向を変えて、相手のデータを入れないで対戦、試合に向けて準備しているので、そこはいいかなと思っています。しっかりと次投げる試合でチームに貢献できるように。僕は1ヶ月遅れて投げているので、しっかりと取り返せるように頑張りたいと思います」。チームの中心投手として、ここから巻き返していく。

取材・文=岩下雄太

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