
◆パ・リーグ 日本ハム7―11ソフトバンク(12日・エスコンフィールド)
ソフトバンクの守護神・杉山一樹投手(28)が左手の骨折のため長期離脱することになった。11日の日本ハム戦(エスコン)後、自らの投球にいら立ち、ベンチを殴打して負傷していた。チームはクローザーが出場選手登録抹消の重苦しいムードの中、日本ハム戦に無傷の5連勝。3番手の上茶谷大河投手(29)が3回無失点の好投で736日ぶり白星を挙げ、打戦も今季最多17安打11得点とつながった。
守護神が長期離脱というまさかの事態が起きた。昨季、31セーブでタイトルを獲得した杉山が11日の試合後、自らの左手でベンチを殴打して骨折。この日、出場選手登録を抹消された。「防げなかったのは僕の責任でもあるかなと思います」と、小久保監督が険しい表情で話しを切り出した。
事件が起きたのは11日の登板後だった。4点リードの9回にセーブがつかない場面での登板だったが、2安打1四球で1失点。今季は登板7試合で3試合に失点しており、防御率は9.00。ふがいない姿が続くことに、試合後のベンチでフラストレーションが爆発した。11日に病院で診断を受け、この日の朝にチームを離れて福岡に帰った。
杉山はもともと熱くなりやすい面があり、指揮官も「(いら立っての行動は)今回初めてじゃないので。性格的にも予測できることではあったので。もちろんその前にも注意喚起していたんですけど。それでもやってしまう。理性で制御できない。自分の手を見て事の大きさに気付いたみたい」と説明。「信頼が崩れるのは一瞬。もう一回イチから作り直しですね」と、けがを癒やしての再起を願った。
昨季の勝利の方程式「樹木トリオ」は完全に崩壊した。藤井皓哉(29)が2月に右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術を受けて今季は絶望。杉山も離脱が決まり、残る松本裕樹(29)もWBCから合流後、まだ本調子ではない。最強を誇っていたブルペン陣が、リーグ3連覇のアキレス腱となりそうだ。
◇降板後の殴打で骨折した主な投手
▼杉内俊哉(ダイエー) 2004年6月1日のロッテ戦(福岡ドーム)で2回7失点KOされた後、ベンチを殴って両手を骨折。正捕手の城島が「利き手はやめろ」と叫んだ。
▼スペンサー・パットン(DeNA) 19年8月3日の巨人戦(横浜)で8回から登板したが、1死も取れずに交代。降板後、一塁ベンチの冷蔵庫を左右の拳で殴り、右手小指を骨折。チームから罰金500万円の処分を科された。
▼益田直也(ロッテ) 通算250セーブにあと「2」に迫る中、25年8月19日の楽天戦(ZOZO)で2戦連続の救援失敗。降板直後に利き手の右手でベンチを殴打。さらにロッカールームで逆の左手でも殴打し、その左手を骨折した。
※所属、球場名は当時。