
オリックス・佐野皓大外野手(29)が、現役引退することが30日、分かった。近年は足首や太もも裏、膝などの故障に苦しみ、今季は1軍出場なし。10月に球団から来季の構想外を通告されていた。今後の進路と向き合い、11年間のプロ野球人生に区切りをつけた。
「ここまでプレーさせていただき、いろんな方に支えられました。僕なりに一生懸命できたと思います」。大分高から投手として、14年のドラフト3位で入団。3年目に突然、投球動作に支障が出た。オフに野手転向。育成選手として再出発し、才能を開花させた。
輝いたのは22年4月9日のロッテ戦(ZOZO)。1点を追う5回に逆転3ランを放った。先発は山本(ドジャース)。球団新記録の18連勝に貢献した。戦力外通告を受けると、10月末に米国を訪れ、ワールドシリーズのドジャース戦を観戦。「かわいい弟みたいな感じで、変わらなかったですね…」と特別な後輩と会話し、気持ちにも整理をつけた。
20年には自己最多の20盗塁。同じ9月2日生まれで俊足巧打の外野手として期待され、10年に24歳の若さで死去した小瀬浩之さんの背番号「41」を受け継いだシーズンだった。由伸や山下ら多くの後輩から慕われた兄貴分。悔いなく、ユニホームを脱ぐ。
◆佐野 皓大(さの・こうだい)1996年9月2日、大分県生まれ。29歳。大分高では3年夏に甲子園出場し、14年のドラフト3位でオリックス入団。17年オフに内野手へ転向し、育成選手として再契約。18年7月31日に外野手として支配下登録。23年に両打ちから右打ちに登録変更。通算成績は342試合で打率1割9分9厘、5本塁打、26打点、50盗塁。今季年俸1700万円。182センチ、80キロ。右投右打。既婚。
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