
日本ハムから国内フリーエージェント(FA)権を行使した松本剛外野手(32)が巨人入りを決断したことが24日、分かった。日本ハム側も慰留に努めていたが、本人は悩んだ中で新たなチームでの挑戦を決断。今季外野手を固定できなかった巨人は昨年の甲斐に続き、2年連続でFAによる獲得となる。
松本剛が来季15年目となるプロ野球人生で新たな道に進む。今月21日に日本ハムの球団納会に出席した後に「早い段階でとは思っています。来季に向けてやりたいというのが一番なので、気持ち的にもすっきりして早くという思いは強い」と語っていた中、来季は巨人でプレーすることを決断。舞台をパ・リーグからセ・リーグに移し、戦いに挑む。
今月11日に国内FA権行使を発表。宣言後は日本ハムグループ主催のトークイベントや前日23日のファン感謝イベントにも出席してきた。高卒1年目から歩んできた日本ハムからは宣言残留も認められていた中、熟考を重ねて新たなユニホームに袖を通してプレーすることを選んだもようだ。今季の推定年俸は1億1000万円で、補償が発生するBランクとみられる。
ここまでプロ14年間で通算773試合に出場。新庄監督から開幕4番に抜てきされた22年には打率3割4分7厘で日本ハムの右打者では初の首位打者を獲得し、ベストナインにも輝いていた。22、24年には20盗塁以上を記録。さらに安定した守備力も持つ。今季は66試合の出場で打率1割8分8厘だったが、走攻守で魅力があるのは間違いなく、さらなる進化だって望める。
慎重に調査を進めオファーを出した巨人にとっても、朗報だ。今季は外野陣を固定できず。キャベッジが123試合に出場し、ベテランの丸もチームを支え、中山や佐々木の奮闘もあったが、外野手全体の今季の失策は昨年(6)の約3倍の19だった。層が厚くなかったことも否めず、貴重な右の外野手は外野陣に大きな刺激を与える存在にもなりそうだ。さらに、松本剛は23年から今季まで選手会長も担っており、統率力にも定評がある。
巨人は昨年の甲斐に続き、2年連続でFA選手を獲得。2年ぶりのリーグVと14年ぶりの日本一を目指すチームにとって力強い戦力が加わる。
◆松本 剛(まつもと・ごう)1993年8月11日、埼玉・川口市生まれ。32歳。帝京高から2011年ドラフト2位で日本ハム入団。22年に右打者で球団初の首位打者に輝きベストナイン受賞。通算773試合、608安打、打率2割6分5厘、14本塁打、157打点。180センチ、84キロ。右投右打。
関連ニュース
・【プロフィル】松本剛の年俸、成績
・松本剛を獲得のワケ 巨人の外野手事情は…
・長野久義が背番号「7」の後継者を指名「本当に楽しみな選手」
・松井秀喜氏が清原和博氏への思いを吐露「キヨさんは…」
・【写真】坂本勇人、岡本和真と惜別2ショット「弟みたいにかわいい」