
日本ハムの水谷瞬外野手(24)が1日、オフのテーマに“巨大化”を掲げた。食事量は増やさず、トレーニングをメインに体を鍛え上げ、スケールアップした肉体を目指す。今季は開幕直前に左脇腹を痛め出遅れ。87試合の出場にとどまったが、自己最多の12本塁打を放った。“進化の冬”を越え、着実に積み上げてきたものを一気に加速させる。
コーンロウに髪形を変えた水谷は、笑顔で汗をぬぐった。1時間を超える特守をやり切り、水でのどを潤す。秋季キャンプ2日目のメニューを終え、今キャンプのテーマを聞かれると「春のキャンプまで13週間ぐらい。キャンプというより、この冬のテーマ。この冬は、久々に会った人から体でかくなったなと思われるようなトレーニングをしたい」と“巨大化”をテーマに掲げた。
原点回帰でもある。2018年ドラフト5位でソフトバンクに入団。プロ入り1、2年目に、体づくりのために必死で取り組んだトレーニング。年齢を重ね、昨オフはピラティスを取り入れるなど、バランスや体の使い方に主眼を置いた。しかし「もう一回、1年目、2年目ぐらいの感覚になって、ガンガン追い込む。去年は自分の体を知るっていうテーマで、そこで得た、いいものはあったので、そういうものを取り込みつつ、ガンガントレーニングをして、進化できるような冬にしたい」と覚悟を示した。
シーズンの中で感じたことだった。23年オフの現役ドラフトで日本ハムへ。今季は試合数を10試合減らしながら12本塁打、41打点として前年(9発39打点)を上回った。「見て劣らないような成績は2年出せた。ここから1ランク2ランク上のレベルに行くには、僕の中でそこじゃないかなと考えていた。2年後3年後、もっと上のレベルに行くことを考えたとき、大事な一歩になる」。食事で体重を増やして筋肉を増やす方法ではなく、食生活は変えず純粋にトレーニングで、スケールアップを目指す。
キャンプ前には、パイナップルヘアを昨年の球宴以来というコーンロウに変更。「ちょっと気分転換」と笑った。年明けには3年連続でハワイ自主トレを敢行し、大きくした体を走って動ける体に仕上げていく予定。「でかくて動けるのがベストなアスリート」と語る水谷が、一回り大きくなった体で一流の域に踏み込む。(山口 泰史)
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