
「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」の第1ステージ(S)が11日からエスコンで始まる。本拠で調整した2位の日本ハム・新庄剛志監督(53)は10日、オリックスの山下舜平大投手(23)攻略へ「(打者)一回りで60球投げさせる」と待球作戦を予告した。また、4番には会見に同席した清宮幸をサプライズ指名した。
開幕前日から新庄ワールド全開だった。CS前日会見。オリックス・岸田監督から初戦の先発が山下と告げられると、「(打者)一回りで60球くらい投げさせる」と、最速161キロ右腕攻略へ“待球作戦”をぶち上げた。昨季のCS初戦でもロッテ・佐々木に「5回までに200球投げさせたい」と語っており、得意の「セコセコ野球」で剛腕打破を思い描いた。
実力を認めているからこその奇策だ。指揮官は、同席した清宮幸へ「佐々木くんよりもすごいの?」と、質問。「真っすぐが唯一無二。質が違う」という清宮幸の答えを聞き、「見ていてもすごいから。同じ福岡(出身)なので応援したい」。対戦相手にエールを送って笑わせた。
予行演習も完了済みだ。昨季8月18日のオリックス戦(京セラD)。山下相手に初回先頭から20球連続でスイングせず、2回には2四球とバント安打、犠飛で先制するなど打者一回りで40球を投げさせ、5回で降板させた。「選球眼を大事に、際どいボール球を見逃して。ポイントはフォアボール」とイメージした。
“絶口調”の指揮官は止まらない。「今一番、絶好調なんで」と清宮幸を4番にサプライズ指名した。今季4番先発は3試合のみだが、「あしたは4打数5安打くらい打ってほしい」と打率10割超を期待し、「ファーストゴロがあまり飛ばないように」と今季両リーグ最多14失策の守備にはチクリ。それでも「エラーした後に打つんですよ」と珍予言も付け加えた。
オリックスとは今季12勝12敗1分け。「1試合目は8対7でどっちか勝つ。2試合目は4対3でどっちか勝つ。勝ち負けよりファンが『楽しかった』という試合が一番」。大舞台でこそ燃える新庄監督に率いられ、日本一を目指す戦いが始まる。(川上 晴輝)
関連ニュース
・【写真】新庄監督、5年半前の姿(1)
・【写真】新庄監督、5年半前の姿(2)
・【写真】新庄監督、4年前の姿
・【写真】新庄監督、3年半前の姿
・【写真】新庄監督、2年前の姿