【日本ハム】伏見寅威が腰痛からの復帰後初打席で初打点「日本シリーズまで野球をやりたい」

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2024.9.30(月) 06:00

日本ハムの伏見

◆パ・リーグ 日本ハム2―6ソフトバンク(29日・エスコンフィールド)

 日本ハム・伏見寅威捕手(34)が今季本拠地最終戦の28日ソフトバンク戦で復帰後初打席初打点を記録した。腰痛による出場選手登録抹消を経て、0―4の7回に代打で2点適時打。エスコン2年目で最多を更新する3万7527人が詰めかけた一戦で、北海道出身の頼れるベテランが意地を見せた。2位でクライマックスシリーズ(CS)進出を決めているチームは2―6で敗れた。

 思いの分だけ打球が伸びた。伏見の気迫が乗り移った。「このままズルズル行くわけにはいかん」。4点を追う7回2死一、二塁。代打で登場し大山のスライダーを泳ぎながら左中間へ。「大事な時期に離脱してしまって申し訳なさがすごくあった。結果が出てよかった」と復帰後初打席で反撃の2点打。大歓声に応えるように塁上で両手を掲げた。

 先発マスクをかぶった18日ソフトバンク戦の守備時に腰痛を訴え途中交代。登録を外れた19日から別メニューで調整していた。復帰への励みになったのが6年ぶりにCS切符をつかんだチームの躍進、そして同学年でひと足先にユニホームを脱いだ鍵谷の存在だった。東海大四高時代から北海の鍵谷を「ライバル視」。13年のプロ初打席初安打は同じ90年生まれの右腕から放った二塁打だった。「縁もあってね」。引退セレモニーのラストピッチでは捕手役を務めた。託された思いを、バットに込めて振り抜いた。

 ここぞで頼れる男が帰ってきた。昨季まで5年連続Bクラスで若手主体の新庄ハム。オリックスで22年に日本一を味わったベテランは短期決戦の心得を「スーパープレーが出なきゃ勝てないとかじゃない。当たり前のことができなかったら負ける。基本的な、本当に小さい勝負」と力説。「短期決戦だからといって意識しすぎると腕を振れなくなる。やれることをやるのが一番大事。全力でサポートしてあげたい」と女房役としての自覚をにじませた。

 対ソフトバンクの連勝は7で止まったが、レギュラーシーズンは12勝12敗1分けと互角に戦った。「皆の力もあって2位でシーズンを終えることができる。(目標は)CSに出るだけじゃない。日本シリーズまで、最後まで野球をやりたい」。移籍2年目の34歳は、既に日本一に照準を合わせている。(堀内 啓太)

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