【西武】増田達至の現役引退を発表「ファンの歓声は一生忘れることはありません」引退試合は28日のロッテ戦

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2024.9.17(火) 10:26

増田達至

 西武は17日、増田達至投手が今季限りで現役を引退すると発表した。引退試合は28日のロッテ戦(ベルーナドーム)。試合後、セレモニーが行われる。

 増田は球団を通し「ここ数年、思うように投げられない自分がいました。そんな時でも観客席から送られる熱い“青炎”に感謝を感じるとともに、もっとチームに貢献したい、皆さまと喜びを分かち合いたいと、僕の胸の闘志を掻き立てられました。クローザーとしてチームを勝利へ導く9回のマウンドに上り、その役割を果たしたときのファンの皆さまの歓声は一生忘れることはありません。もっと長くファンの皆さまと夢の続きが見たかったのですが、何より最後まで“ライオン”(登場曲)に込められた歌詞を胸に、ライオンズ一筋でプレーできたことは幸せでした。最後までたくさんのご声援本当にありがとうございました」とコメントを寄せた。

 渡辺GM兼監督代行は「セットアッパーとクローザーという一番重圧のかかるポジションで投げていたにも関わらず、とても安定したピッチングを見せてくれました。増田はとにかく体が丈夫でけがをしないので、計算できるリリーバーでしたね。FA権を取得しても残留してくれて、最後までライオンズ愛を貫いてくれた選手のひとりですし、すごくチームに貢献してくれました」とコメントした。

 増田は入団1年目から救援投手として活躍。150キロ超の速球、キレのあるスライダー、勝負度胸のよさを武器に18年、19年のリーグ優勝を支え、20年は無敗の33セーブで最多セーブのタイトルを獲得。22年は31セーブ、23年は19セーブをマークしていたが、近年は右肩の不調もあり球威が落ちていた。4年契約最終年となった今春の南郷キャンプでは、異例ともいえる4日連続のブルペン入りで投球練習。自身のキャリアでの初の挑戦だった。「今年はやらないといけない年だと自分でも感じてるんで、そういう覚悟を持ってやっています」と決意を口にしていたが春先から調子が上がらず、新外国人のアブレイユに抑えの座を譲っていた。6月14日のDeNA戦(ベルーナD)を最後に1軍マウンドから遠ざかっていた。

 36歳と投手陣最年長ながら、温厚な性格で後輩から慕われていた。ルーチンは練習後の“熱湯風呂”。40度超の風呂につかりながらスマホでアニメの動画を見るのが日課だった。日頃の練習でも一瞬たりとも抜くことはなかった。誰もがいやがるダッシュも常に全力。キャッチボールでも1球1球、ボールの回転を確かめながら丁寧に投げ込んだ。そんな姿勢が若手投手のお手本になっていた。

 区切りの200セーブにあと6に迫っていたが、悔いはない。2020年オフには国内FA権を行使してチームに残留した守護神。ライオンズ一筋12年の現役生活をクローズする。

 ◆増田 達至(ますだ・たつし)1988年4月23日、兵庫県生まれ。36歳。柳学園(現蒼開高)から福井工大、NTT西日本に進み、2012年のドラフト1位で西武に入団。1年目からセットアッパー、抑えとして投手陣を支え、18年、19年のリーグ優勝に貢献。20年オフに国内FA権を行使し、年俸変動制の4年契約を結んでいた。180センチ、88キロ。右投右打。背番号14。今季年俸は2億4000万円。

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