◆パ・リーグ　楽天６―５日本ハム（１６日・楽天モバイル）

　日本ハム・堀瑞輝投手（２６）が気迫の完全投球でリベンジを果たした。

　７回に救援陣が一挙４失点して逆転され、なお１死二塁のピンチでマウンドへ。１番の小郷をわずか３球で見逃し三振に斬ると、続く小深田も外角低めのスライダーで空振り三振にねじ伏せた。

　イニングまたぎの８回も、先頭の辰己を内角高め１４６キロの直球で空振り三振。左打者３人を完璧に封じて山本拓にバトンをつないだ。

　１４日の同戦では、１点差に詰め寄った直後の回に浅村に痛恨の３ランを被弾。新庄監督に「ファームの時の腕の振りと全く違うんすよ。メンタルですねコレは。『ストライク投げないといけない』ってボールを押すような、毎回同じ繰り返しをしてたら本当に信用なくなる」と苦言を呈されていた。

　意地のピッチングを披露した堀は「自分の感覚と出しているパフォーマンスにズレがあって（自分に）ムカついていた。それをマウンドでぶつけて。良い形で出ました」。魂のこもった１３球に、指揮官は「『もう腕振ってこい』って（伝えて）。とにかく腕振って、ストライクボールとか関係なしに腕振らないと良さがなくなるんで。で、今日もう１回、行かせようと思って。腕、振れてましたよね。あれなんすよ」と大きくうなずいた。

　過去に最優秀中継ぎにも輝いた１６年のドラ１左腕。信じて期待しているからこそ、新庄監督は「もっと（腕）振れてもいいかな。良い時はもっとうなるような、下から上にブォーンって（球が）。腕を振ることさえ考えていけば、戻ってくるんじゃないですか。左バッター（にとっては）嫌な角度から放ってくるピッチャーなので」と笑顔で話した。

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