ロッテ・鈴木昭汰「今まで通り目の前の試合を頑張りたい」開幕から抜群の安定感

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2024.8.11(日) 08:45

ブルペンで投球練習するロッテ・鈴木昭汰[撮影=岩下雄太]

 ロッテの鈴木昭汰は今季ここまでチームトップの38試合、19ホールドをマークし、1勝(1敗)、4セーブ、防御率は驚異の0.50と抜群の安定感を誇る。『マイナビオールスターゲーム2024』にも初出場し、第2戦にリリーフ登板し「試合結果、云々というより、そういう舞台に立てたというのが嬉しかったし、打たれる、打たれないを気にせず、久々に投げられたかなと思いました(笑)」と1回を無失点に抑えた。

 鈴木は昨季ストレートの強さとインコースをテーマに投げ、自主トレは日本通算236セーブをマークする松井裕樹(パドレス)と行い野球に対する考え方、栄養面などを学び、“継続”して取り組んできたことが開幕からの安定した投球、そしてオールスター出場という“結果”という形に現れている。

 「抑えないとオールスターに出られないわけじゃないですか。そういうところに出られたのは自信にもなりましたし、だからと言って何かを変えることもなく後半戦も頑張りたいと思います」。

 鈴木は6月25日の取材で「交流戦最初の方は疲れが溜まっていた」と話していたが、そこを乗り越えて、7月は月間6試合に登板して、4ホールド、防御率0.00。8月もここまで4試合に登板して、3ホールド、1セーブ、防御率0.00だ。「ここからは1試合1試合、後先考えずに目の前の試合を頑張るしかない」とキッパリ。

 8月4日のオリックス戦では、3-0の9回に登板し1回を無失点に抑え、5月25日のソフトバンク戦以来となる久々のセーブを挙げた。「勝ちゲームなので、気負いすぎると良くないので」といつもと変わらずマウンドに上がり、「(小川)龍成が2点タイムリーを打ってくれたので、だいぶ楽な気持ちで行けました」と1-0の9回表に貴重な追加点となる2点適時打を放った同学年の小川龍成に感謝した。

 ストレートも変わらず強いボールを投げている印象を受ける。7月12日のオリックス戦、1-0の8回先頭の西川龍馬に1ボール2ストライクから投じた4球目、見逃し三振に仕留めた外角の149キロのストレートは素晴らしかった。

 現状のストレートについて鈴木本人は「ちょっと弱くなってきたなと思っているので、もう1回ここで一段階上げられるように頑張りたいですね」とのことだ。

 また、ここ最近の鈴木の登板を見ていると、8月4日のオリックス戦が1回・9球、8月7日のソフトバンク戦が1回・9球、8月10日のオリックス戦が1回・11球と、少ない球数で抑えている。ここは疲労を溜めないようになど、何か理由があるのだろうかーー。

 「ないですね。三振を狙っていますし、三振を全て狙っているわけではないですけど、三振取れる、取れないで僕の調子のバロメーターも変わってくるのは事実ですし、取れるに越したことはないと思います」。

 現在首位・ソフトバンクと10ゲーム差の2位のロッテは、大逆転優勝に向け負けられない戦いが続く。その中で、勝ち試合で登板する鈴木の働きというのは今後さらに重要になってくる。「今まで通り目の前の試合を頑張りたいと思います」。この先も安定した投球で、チームの勝利に貢献していく。

取材・文=岩下雄太

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