
◆パ・リーグ 楽天8―7ロッテ(28日・楽天モバイル)
楽天が6点ビハインドをはね返し、最後はサヨナラ勝利。今季初の同一カード3連敗と借金生活転落を回避した。
5回までロッテ・種市の前に1人の走者も出せず、投げさせた球数もわずか45。ところが、0―6で迎えた6回、先頭の村林の四球と黒川のチーム初安打をきっかけに種市を打ち崩し、一挙7点を奪って逆転した。
沈黙していた打線が突如爆発したビッグイニング。試合後、今江敏晃監督は、試合前半に打った種市攻略への「布石」について語った。
スピードや変化球のキレは一級品の右腕に対し、今江監督が選手に命じたのは好球必打の積極的アプローチ。「追い込まれたらやっぱりきついピッチャーなんで、そういう意味で積極的にとにかく打ちにいった」ことから、序盤は少ない球数でイニングが進んだ。
さらに具体的な戦術もあった。「初めはやっぱり真っすぐを打ちにいくっていう形にして、2巡目あたりから変化球が増えてきたっていうので、相手がかわしにきたところをしっかり見ていくっていうところだった」と、1、2巡目でややアプローチの仕方を変えた。6回の猛攻は2巡目の7番打者から始まった。
きれいにはまった種市攻略作戦だったが、指揮官は「逆にああいう展開(5回で0―6)だったから、打者も思い切っていけたかもしれない」とも。とはいえ劣勢をはね返し、その後再び同点とされながらもつかんだ劇的勝利に「野手が本当に集中力持って、ここ3試合はほんとに暑いなかでも集中力を持ってやってくれたと思います」と選手を讃えた。