【ロッテ】19年ぶり10連勝「“日替わりヒーロー”が出てくるのも似ている」福浦コーチが感じる05年日本一との共通点

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2024.6.1(土) 05:00

延長10回2死満塁、サヨナラの押し出し四球を選んだ小川(後方左端〈57〉)はナインから手荒い祝福を受ける(カメラ・佐々木 清勝)

◆日本生命セ・パ交流戦 ロッテ5x―4阪神=延長10回=(31日・ZOZOマリン)

 激闘の最後を決めたのは日替わりヒーロー、ロッテの守備職人・小川龍成内野手(26)だった。3日連続で9回の土壇場に追いついての延長戦。10回につかんだ2死満塁の好機で「追い込まれたら粘ろうと思った」。フルカウントから、外角低めの直球を冷静に見極め押し出し四球を選び、サヨナラ勝ち。右拳を歓喜に沸くベンチに突き上げた。祝福のウォーターシャワーでずぶぬれとなったヒーローは「初めての経験でしたけど、めちゃくちゃ冷たかったです」と笑顔を輝かせた。

 2005年に12連勝した時以来、4分けを挟み、19年ぶりの10連勝となった。小川は2安打4四球で全出塁。1点ビハインドの3回には2死三塁からセーフティーバントで同点にするなど技術が光った。19日に正二塁手・藤岡が離脱したが、攻守で遜色ない活躍に、吉井監督は「キャンプから『俺の出番はまだか!』『俺を使え!』とにじみ出るぐらい練習していた。その成果が出てきた」と目を細めた。

 日本一に輝いた19年前の姿に重なる。リーグ2位で日本一に導いたバレンタイン監督の代名詞がオーダーを日替わりで組み替えた「猫の目打線」だった。当時は主に3番だった福浦ヘッド兼打撃コーチは「相性とか統計でやってましたし“日替わりヒーロー”が出てくるのも似ている」と、現チームとの共通点を指摘。今季のロッテもここまでの打順は49試合中48通りの組み合わせ。プロ初の2番起用に小川が応えた。

 14戦負けなしは、大毎時代に1分けを挟み18連勝で19戦負けなしだった1960年6月以来、球団64年ぶりだ。5月は15勝4敗4分けでリーグ2位に浮上し、交流戦単独1位に躍り出た。「粘りが出てきて、みんながそれぞれ自分のできることに集中してしっかりやってくれている」と指揮官。変幻自在の絶好調ロッテに、もはや怖いものはない。(竹内 夏紀)

 ◆2005年のロッテ 第2次バレンタイン政権の2年目。清水、渡辺俊、小野ら6人が10勝以上を挙げるなど先発陣が安定し、頼れる勝利の方程式「YFK(薮田、藤田、小林雅)」も確立された。4月後半から12連勝を飾ると、交流戦開幕前では当時史上最多となる貯金16。交流戦でも初代王者に輝き、首位を独走したが、6月に15連勝して猛追してきたソフトバンクに逆転され、シーズンは2位。それでも西武、ソフトバンクとのプレーオフを勝ち上がり、日本一に輝いた1974年以来、31年ぶりにリーグ優勝した(当時のルールによる)。日本シリーズでは、4連勝で阪神を下し、3度目の頂点に立った。

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