【日本ハム】宮西尚生 日米通算200勝の盟友ダルビッシュに学んだ貪欲さ…中継ぎの流儀2024 勇往邁進

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2024.5.31(金) 07:53

19年、米国での日本ハムの春季キャンプを訪れたダルビッシュ(中央)と記念撮影する宮西(左)

 日本ハム・宮西尚生投手(38)が30日、自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」で、日米通算200勝に到達したパドレス・ダルビッシュ有投手(37)についてつづった。日本ハム時代は08年から4年間ともにプレー。ルーキーイヤーに受けた衝撃や公私で仲の良い後輩右腕との関係性、現在の心境までを語り尽くした。

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 ダルとは1学年違いで、今でも定期的に連絡を取り合っています。先日200勝を達成した時もメッセージを送りました。普段はトレーニングやサプリメントについてよく相談しています。自分にとって、プロのレベルの高さを最初に教えくれたのがダルでした。07年に15勝。入団した時にはもうスーパースターでした。1年目のキャンプのブルペンで投球をひと目見た時、あまりのレベルの高さに圧倒されたのを覚えています。

 実はお互い、かなりの人見知り。最初はしゃべっても一言、二言で終わる関係でしたが、当時20代前半で1軍にいたのは自分とダルぐらい。自然と一緒にいる時間が増えて、2年目からは一気に距離が縮まりました。ご飯に行ったり、休日に遊んだり、寮生だったので札幌の寮でもよく話をしました。試合から帰ってくるとなぜかダルがいつも自分の部屋にいて(笑い)。人の布団の上に座って雑誌を読んだりしていましたね。

 今思うと「エースとは何か」を明確にしてくれたのも彼でした。一人で完投する力なんて余裕であるのに、リリーフの登板間隔が空いていたら「今日は僕、6回でいいです。全然(マウンド)降ります」と。沢村賞を取るような選手なのに、そこまで気を配れる投手でした。逆に中継ぎが連投していたら「僕が最後まで投げるので今日は休んでていいですよ」と。これを試合前に言っていたんです。本物のエースって、こういうことなんやなと。素直にかっこよかったし、絶対かなわへんなと思いました。

 年齢が近い分、体の変化や悩みなど、共感できる部分も多いです。いつも「自分はこうやってます。コレいいですよ」と教えてくれますし、ファイターズにいた頃から1を聞いたら10を返してくれる選手でした。SNSでの発信が当たり前じゃなかった14~15年前から、ダルだけは“先”に進んでいた。いろいろなことに興味を持って、自分を高め続ける。球界のエースと呼ばれる選手が誰よりも貪欲に野球を上手くなろうとするその姿勢こそが、今でも第一線で活躍し続けられる理由だと思います。

 持って生まれた才能に慢心せず、それ以上に努力する。手を抜かない。「常に成長するんだ」という意欲を尊敬しています。プロ1年目からダルと野球をできたことは本当に大きかった。今、2軍ではやるべきことを全てできています。あとは待つだけ。このまま結果を出し続けるしかありません。気持ちは至って、シンプルです。

(宮西 尚生)

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