「いやらしいと思われるようなチーム作る」最下位からの逆襲へ西武・渡辺GM兼監督代行が目指す野球
スポーツ報知
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2024.5.28(火) 05:00
西武・渡辺久信GM兼監督代行(58)が、28日の中日戦(バンテリンD)で11年ぶりの指揮を執る。15勝30敗で最下位に低迷し成績不振で休養した松井稼頭央監督(48)に代わり、27日付で就任。同日、名古屋へ移動し「西武はいやらしいと思われるようなチームを作っていきたい」と抱負を語った。また、同戦に先発する今井達也投手(26)は「死ぬ気でやらないと他のチームに置いていかれる」と危機感をあらわにした。
言葉の端々に決意がにじみ出ていた。28日からの交流戦へ向けて名古屋入りした渡辺GM兼監督代行は「ここからしっかり上を目指していく上で、非常にタフで厳しい戦いが始まります」と覚悟を示した。
借金15で最下位に沈むチームの課題は明白だ。2割1分4厘の打率は12球団ワースト、118得点はリーグ最下位。GMとしてネット裏で目を光らせていた監督代行。投手出身ではあるが、得点力アップが喫緊の課題であると認識している。「首脳陣、コーチ陣としっかり話をして攻撃陣で何とかして1点、2点をもぎ取る」。ここまで45試合中、半分以上の23試合あった1点差試合は7勝16敗。接戦をものにできなかったことが低迷の一因でもあり、この数字が逆になっていれば、最下位にはいなかったはずだ。
長距離砲と期待された新外国人のアギラーは右足首痛、コルデロは不調で2軍調整中。セ・リーグの本拠地ではDHが使えないため、チームトップの6本塁打を放っている中村剛のスタメン起用は難しい。追い込まれても粘って四球を選んだり、逆方向への打撃を心がけるなど、つなぐ姿勢がより必要になってくる。
26日の会見に続き、渡辺監督代行は「相手チームにとって、西武はいやらしいチームだと思われるようなチームを作っていきたい」と強調。自身が西武で現役を過ごした84年から97年はまさに球団の黄金期。秋山、デストラーデ、清原といった強打者がそろう一方、相手の隙をつく攻撃、走塁が際立ち、隙を見せなかった。「いろいろな状況が想定されますが、ここ一番というところでは思い切りも必要」。チーム打率が低くても、バント、エンドラン、盗塁と、さまざまな仕掛けで好機を広げて点をもぎ取ることはできる。「交流戦を契機に、まずは3位というところを目標にチーム一丸となって戦っていきます」。選手、監督、フロントとして積んだ経験を全てぶつけ逆襲を図っていく。(秋本 正己)
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