ロッテ・田中晴也「二軍で一番成績を残していないと、一軍に上がれない」一軍目指しファームで爪を研ぐ

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2024.5.8(水) 07:51

ロッテ・田中晴也[撮影=岩下雄太]

 「まずは怪我なくできていることは良いことだと思いますし、その中でイニング、球数と少しずつ増やせていけているので、そういったところは順調にできているかなと思います」。

 ロッテの高卒2年目・田中晴也はここまでファームで4試合・20回1/3を投げ、0勝1敗、防御率3.10の成績を残す。

 前回登板の4月27日のオイシックス戦では、「球数的な部分では今までと同じくらいの球数を投げられたので、コンディション面では変わりはなかった。ゾーンの中で勝負できて、その中でいい球数で7イニングを投げられたところに自分は評価できるかなと思います」と、プロ入り後自己最長の7回・90球を投げ、3被安打、4奪三振、無失点に抑えた。

 「ストレートで押すことと、いつでも投げられる変化球は先発として2巡目、3巡目抑えていく中で必要」と3月の取材で話していた中で、2巡目、3巡目の投球については「スライダー、カーブ、フォークと満遍なく使えるようになってきているので、そういったところでは成長できているかなと思います」と振り返った。

 気になるのは、4月14日の楽天戦では145キロ以上のストレートを投げ込む時もあったが、140キロ台前半のストレートも多々あったこと。その理由について、「そうですね、イニング頭はなかなかスピードが出ていないところが課題なので、そういうところはあるかなと思います」と説明した。

 オープン戦の時に課題に挙げていたセットポジションでの投球については「クイックも球速が上がってきていますし、この前も49が出てきているので、徐々に良くなってきているかなと思います」と好感触を掴む。

 20回1/3を投げ、12奪三振。1試合最多奪三振も3月23日のヤクルト二軍戦(4回1/3)、4月27日のオイシックス戦(7回)の4と少ない。奪三振に関して、「満足いく数字ではないですし、もう少し増やしたい気持ちはある」とキッパリ。「今はスライダーとフォークを日々試行錯誤して練習しているので、その2つをより良くしていければ、三振の取りたい場面で取れるようになっていくと思うので、そうしていければ奪三振率は上がってくるかなと思います」と自己分析した。

 そのフォークについては「コントロールできるようになってきていますし、よりストレートに近づけていくことと、その中でもう少し落差のあるというか、落ち幅を作っていければ、空振りは取れると思うので、コントロールの面というよりかは、もう少し落ちるボールというふうにできていければ、もうちょっと良くなるのかなと思います」と語った。

 フォークやスライダーを試行錯誤する中で、「日々少し変えながら色々やっているので、感覚の中でも色々覚えて行けているかなと思います」と自身がつける日記なども参考にしながらより良い形を求めている。

 「全体的にストレートのアベレージは上がってきている。変化球もしっかり勝負できる球に近づいてきている。いらないところでの四球、ゾーンで勝負できないところもあるので、そういったところは課題かなと思います」。

 課題を克服しながら、長所も伸ばしていく。「一軍に上がれるために二軍で一番成績を残していないと、一軍に上がれないと思うので、まずは二軍の任された試合を抑えて行って、上がれる状態に評価してもらえたらいいなと思います」。一軍に呼ばれるために、ファームで結果にこだわっていく。

取材・文=岩下雄太

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