ロッテ・松石信八「小技を使える選手にならないと生きていけない」イースタントップの9犠打
ベースボールキング
- ニュース
2024.5.4(土) 07:49
バント練習するロッテ・松石信八[撮影=岩下雄太]
◆ 「いい結果を残せるように」「エラーもあって、バッティングもそんなに打てている方ではない。これからどんどん日々成長していって、いい結果を残せるようにやっていけたらいいなと思います」。
ロッテの育成2位・松石信八はファームでここまで打率は.145、6打点、失策も10と課題はあるが、開幕からショートでチーム最多の27試合に出場するなど経験を積んでいる。
打撃面ではイースタンリーグトップの9犠打をマークし、4月6日の西武二軍戦、4月16日のオイシックス戦で1試合に2つの犠打を決めた。打ち取られても打席内で粘ったり、右方向に進塁打を打ったりしている。
「小技を使える選手にならないと生きていけないと思っています。バント、エンドラン、チームプレー、サインプレーはきっちりやっていけるような選手になりたいと思っているので、そこは大事にやっていっています」。
打率こそ1割台ではあるが、4月13日の楽天二軍戦、4月17日のオイシックス戦で2安打し、3日の巨人二軍戦でも適時打を放つなど、徐々にプロの球に対応してきているように見える。
「タイミングの取り方、トップの作り方、打撃フォームを打撃コーチに教えていただいて、少しずつなんですけど、打球が前に飛ぶようになった。そこはいいことかなと思います」。
具体的には、「(プロの)球は速いので、タイミングが今まで遅れていていた。タイミングを早く取る方法だったり、ボールが来るまでの待ち方を教えてもらいました」と、プロの球に対応するための打撃技術を学んだ。
◆ みっちり守備練習
試合が終わってからも、「試合後は守備の練習がメインなので、試合で出た守備の課題だったりそこを復習して、毎日積み重ねてやっているだけです」と守備力向上を図る。
三木亮二軍内野守備兼走塁コーチ、小坂誠守備コーディネーターからどんな指導を受けているのだろうかーー。
「ショートをやったことがなかったので、今は確実に1つアウトを取るところを丁寧に。雑にならないことを重点的にやっています」。
4月3日の巨人二軍戦の試合前練習ではショートのポジションで長い時間、三木コーチが打つノックを受け、小坂守備コーディネーターが松石の後ろで動きをチェック。時折、小坂守備コーディネーターからアドバイスをもらう場面もあった。松石は昨年12月7日に行われた新入団選手発表会で「守備と走塁は小坂誠コーチのようなスピードのある選手になりたい」と憧れの存在でもある。
小坂守備コーディネーターからどんなことを日々吸収しているのだろうかーー。
「体のサイズ感も似たような感じ。動きとかも同じじゃないですけど、似た部分があるので、自分にあった指導をしてくれているので、そこはいいかなと思っています」。
新入団会見の時に“スピードを活かしていきたい”と話していたが、今は松石自身の中でどのくらいできているのだろうかーー。
「守備だったら球際の守備範囲を徐々に広げていけているので、練習でも左右に散ったボールを粘り強くやっていっている。少しずつという感じです」。
高卒1年目からショートという運動量の多いポジションで実戦経験を積む。試合を出場するにあたって、「動けないと何も始まらないので、内野手として。そこの一歩目を速くできるようにダッシュ系だったり、体のキレを出せるように準備していますね」とのことだ。
「チームが勝つことが一番。それに貢献できるように。サインプレー、バント、自分がやる仕事をきっちりできればいいなと。場面、場面で、そこが一番大事かなと思います」。高校を卒業したばかりの18歳。将来、支配下選手となって一軍でプレーするために、自身の武器を磨いていく。
取材・文=岩下雄太