【オリックス】紅林弘太郎の今季2度目サヨナラ打に中嶋聡監督が愛の頭突き 初の3連勝に貯金も最多の2
スポーツ報知
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2024.4.25(木) 05:00
◆パ・リーグ オリックス4×―3西武(24日・京セラドーム大阪)
オリックスが今季初の3連勝を飾った。3―3の延長10回2死二、三塁、紅林弘太郎内野手(22)が左翼線へ運び、11日の楽天戦(京セラD)に続き、2度目のサヨナラ勝ちへ導いた。9回に守護神・平野佳寿投手(40)が3点差を追いつかれる展開を乗り切り、貯金2も最多。パ・リーグ王者が勢いに乗ってきた。
紅林は称賛され放題だった。「上から下までビチョビチョです…」。丸刈り頭を目がけウォーターシャワーが浴びせられ、背中にペットボトルまで突っ込まれた。一昨年の尻キックからヘッドロック、無視とバリエーション豊富に祝福され、今回は「来い!」と頭突き。中嶋聡監督(55)と視線を合わせ、値千金の劇打を実感した。
11日の楽天戦に続き、今季2度目のサヨナラ勝ち。ともに背番号24のバットが運んだ。「考えすぎてもダメなので、頭を整理した。いい感じで集中できた」と延長10回2死二、三塁で勝負強さを発揮。本田のチェンジアップを左翼線へ落とし、自身3年連続4度目のサヨナラ打を記録した。
ここ9試合で無安打は1度だけ。13日の日本ハム戦(京セラD)で3失策し、頭を3ミリに刈り込んでから、32打数13安打の打率4割6厘と上昇中だ。「髪の毛がなくなってから、すごく球が見えやすいというか…」と冗談も交え、この日は3年ぶりの2番起用。「やっぱり、僕も中軸を打ちたい」と欲張りにもなった。
開幕前、中嶋監督に問いかけられた。「何で3番を打ちたいんや?」。巨人・坂本勇にあこがれる大型の遊撃手。「何となく、格好いいから打ちたいです…」と苦し紛れの返答は許されなかった。「そんな考えじゃ打たせられるか。3番はチームを勝たせられる打撃をしなきゃいけない」。森や西川ら先輩打者を手本に、得点圏打率3割8分5厘は福田と並ぶチームトップ。まだまだ進化の途中だ。
この日は3点リードの9回に守護神・平野佳が追いつかれた。紅林にとってはいつもかわいがってくれ、遠征ではお腹いっぱいに食事をごちそうしてくれるレジェンド。「全員でカバーできるのが野球だと思うので、勝ち切れてよかった」と言葉も頼もしかった。
チームを初の3連勝にも導き、貯金2も最多。「何もしてない、何もしてないですよ」と頭突きを否定? した中嶋監督は「ああいう場面で『ちょっと』期待できるようにはなってきていますけど」と孝行息子を褒めた。何かをやってくれそうな男。まだまだ大仕事が待っている。(長田 亨)
◆オリックス・紅林の過去のサヨナラ打
▼22年4月21日 ソフトバンク戦(京セラD)の延長11回2死二塁、モイネロから左前にプロ初のサヨナラ打。ベンチ前では、中嶋監督から尻へのキックで“祝福”された。
▼23年5月24日 楽天戦(ほっと神戸)の9回1死一塁、松井裕から左越え逆転2ラン。62年の矢野清の21歳9か月を更新する球団史上最年少21歳3か月のサヨナラ弾に、中嶋監督からヘッドロックで“称賛”され「愛を感じました」。
▼24年4月11日 楽天戦(京セラD)の9回1死一塁、西垣から右中間を破るサヨナラ二塁打。中嶋監督の祝福については「今年は無視でした…」。
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