【オリックス】新天地で輝き取り戻す!甲子園のスターが新球で幻惑!主力打者「手が出なかった」

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2024.2.9(金) 05:00

ライブBPに初登板した吉田輝星(カメラ・義村 治子)

 オリックス・吉田輝星投手(23)が8日、キャンプ地の宮崎・清武総合運動公園で、ライブBP(実戦形式の打撃練習)に初登板した。打者6人に計31球を投げ、主力の紅林からは、対右打者用の“新球”として取り組んでいるスライダーなどで2球続けて見逃しストライクを奪った。日本ハムからトレードで加入し、新天地で復活を期す甲子園のスター。12日の紅白戦で新天地デビューする予定だ。

 進化を求める姿が、オリックス・吉田にはあった。「ピッチングよりも試合に近い。変化球の曲げどころとかはイメージできた」。キャンプ初のライブBPでボール球が10球あったものの、安打性は5本。スライダーやカーブ、カットボール、チェンジアップ、ツーシームと多彩な変化球を確かめた。

 体感した紅林の言葉が象徴していた。育成・村上に続く2人目で打席に入り、2、3球目のスライダー、カットボールを見逃した。判定はストライク。「(両球種ともに)真っすぐと同じ軌道で、角がなく曲がってきた。手が出なかったです」。過去の対戦は6打数無安打で「僕の中でイメージが変わりました」と、吉田の投球術にうなった。

 日本ハムで自己最多51試合に登板した21年は、対右打者に被打率2割5分8厘だった。左打者の打率2割1分7厘と比べると、課題は明らか。「右打者用として、チェンジアップとスライダーを練習しています」。対右打者には、ほとんど投げていなかった両球種を本格的に導入しようと懸命だ。対右のチェンジアップは試さなかったものの、正遊撃手に二ゴロ、中飛、ボールと快打を許さなかった。

 7日に宮崎キャンプを訪れた日本ハム・栗山チーフ・ベースボール・オフィサーと再会した。金足農から18年のドラフト1位で入団。当時を思い出し、つい「監督!」と呼んでしまった。「ここからだよ。求めてもらっているから、しっかり頑張れよ。お前ならいけるぞ」。恩師からも力をもらい「移籍1年目から活躍を見せられるように頑張りたい」と心に誓った。

 3試合の登板にとどまった昨年11月にトレードが決まった。中嶋監督は、同じ秋田出身の大先輩。先発もリリーフもできる右腕の再生に力を注ぐ一人だ。「ピッチングの中で感覚を研ぎ澄ませて。試合では『もう一回』は利かない。アピールする立場なので、どんどん出していかないといけない」と意気込む輝星は、12日の紅白戦でデビューする予定。右殺しのすべも身につけ、復活をかけた戦いに挑む。(長田 亨)

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