【ソフトバンク】山川穂高へ野球少年の誓い「超えて戻ってきます」…“大アグー”が見せたパワーと優しさ
スポーツ報知
- ニュース
2024.2.3(土) 07:37
アグーが力と優しさで少年少女をとりこにした。FA権を行使して西武からソフトバンクに移籍した山川穂高内野手(32)が2日、初めてロングティー打撃に挑み、108スイングで75本の柵越えを披露した。宮崎キャンプ2日目、雨上がりの空に虹を架けるように大飛球を描いた。客席のちびっ子ファンが「すげ~」と叫ぶ。「いい打ち方をしないと距離は出ないので、そこは意識しました」。ラストは狙って右翼ポール直撃弾。喝采を浴びた。
直前には子どもたちを対象に即席サイン会を開いた。列に5年前から顔なじみの“友人”が並んでいた。山川のニックネームは故郷・沖縄のブランド豚にちなんだ「アグー」だが、その中学3年の野球少年も、かつてポッチャリした体形から「アグー」と呼ばれていた。そんな縁から大ファンになった少年の直談判で、いつしかキャッチボールをする仲になり「俺に憧れてちゃダメ。超えろ」とゲキを飛ばしたこともある。だが今春から高校球児。簡単には会えなくなる。
「僕、3年後に山川選手を超えて戻ってきます。なのでバットをください」―。進学準備で15キロも減量して精かんな顔つきになった少年に“大アグー”は目を細めた。西武時代から愛用する「L3」と刻印されたバットと打撃手袋を快くプレゼント。周囲から歓声が上がると「僕に憧れてくれてるみたい」と照れ笑いを浮かべた。
右も左も分からぬ新天地。「キャラだけで溶け込んでも仕方ない。しっかり結果を出して、選手、監督、ファンも含めて認めてもらうのが一番の溶け込む方法」。タカが待ち望んだ右の大砲が、まずはファンの心をガッチリつかんだ。(田中 昌宏)
関連ニュース
・【写真】山川にプレゼントされたバットを背にロングティー打撃を見守る野球少年
・【ソフトバンク】山川穂高、特別待遇は不要!「今までと、違う流れになる」地獄のキャンプで鍛えなおす
・【ソフトバンク】山川穂高まずは軽めの調整「最初のクールは早く来て早く帰ります」
・【ソフトバンク】小久保裕紀監督、1軍指揮官キャンプ初日は雨 その理由は前日のスピーチ「噛んだから」?
・【ソフトバンク】山川穂高、新天地初日に戸惑いの「154、5キロ」…最初は打球飛ばず→さすがの適応力