オリックス・平野佳寿投手（３９）が１６日、大阪・舞洲で自主トレを行い、若手の守護神立候補を大歓迎した。中嶋監督からはすでに今季のクローザーに指名されているが、「あれはすごいリップサービス」とニヤリ。「抑えをやりたいって言ってくれる子が増えるのが一番。候補の選手がいっぱい出てきて、監督が困るぐらいになったら、もっと強いチームになる」と期待した。

　昨季、日米通算２５０セーブを達成した右腕は「ずっと抑えにこだわりを持ったことがない。勝ちゲームで投げることがこだわり」と救援陣を支えてきた。その間に山崎颯や宇田川らが台頭し、守護神奪取を宣言するまでに成長。今後も惜しみなく助言する考えを明かし、「みんなでアピールして、あとは監督、コーチが決めること。その中で抑えを任されたら全うするだけ」と、相乗効果を望んだ。

　向上心も尽きない。一緒に自主トレに励む通算１９４セーブの増田（西武）から「カットボールを教えてもらおうかなと思って」と貪欲。最大目標の１０００試合登板には、あと１６５に迫る。「今季は５０試合は投げたい。メジャーから帰ってきてから３年、投げていないので。（ＮＰＢ最多１００２試合登板の元中日）岩瀬さんに少しでも近づきたい」。不惑のシーズンも後輩の高い壁であり続ける。（小松　真也）

　〇…平野佳はドジャースに移籍した山本にエールを送った。由伸とはシーズン中に食事にいく機会も多く、入団決定後には「おめでとう」と祝福の連絡をしたという。自身は１８年からＤバックスなどでプレーし、メジャー３年間で１５０試合に登板した実績を持つが、「僕と次元が違う。やる場所も違うから僕は心配することなく、一ファンとして見るだけです。楽しみです」とほほ笑んだ。

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