【ソフトバンク】西武からFAの山川穂高が48日ぶり肉声「マイナスからのスタート」球場小部屋で入団会見

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2023.12.19(火) 13:09

入団会見に臨む山川穂高(カメラ・渡辺 了文)

 西武からFA移籍したソフトバンク・山川穂高内野手(32)が19日、ペイペイDで入団会見を行った。背番号は「25」。会見は報道陣からの質問の前に、三笠GM、そして山川本人からの言葉で始まった。

 山川「この度ソフトバンクホークスさんにお世話になることになりました。まずここまで決断に時間がかかってしまい、申し訳なく思っております。また、一連の不祥事によって、西武ファンの皆様、西武球団、全ての関係者の方に多大なるご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思います。マイナスからのスタートになると思っております。一日一日をこれまで以上に自覚を持ち、責任のある行動を取りたいと思っています。新人の気持ちで全力で頑張りたいと思っています」

 昨年の嶺井、近藤のように、FA加入した選手の入団会見は高級ホテルの大部屋に用意された金びょうぶの前で大々的に行われるのが通例だが、今回は本拠地球場内の小部屋。テレビカメラ8台に対し、報道陣用のイスは46席、立ち見の関係者もあふれ、注目度に反比例した対応だった。また、本来は入団が正式発表された翌日以降に会見が行われるものだが、超異例となる即日会見。球団内で獲得反対の意見が出ていたことも事実で、14日の獲得報道後も多くのクレームが寄せられたことから、“異例尽くし”のものとなった。

 今年5月に自身の不祥事が発覚した山川は、西武から無期限の公式試合出場停止処分を科され、今季17試合の出場に終わったが、故障者特例措置によって国内FA権を取得。11月14日に同権利を行使したが、「FA宣言が持つ、選手の権利として定められた制度という理解を超え、これまで聞くことがなかった声をお聞かせいただくことで、自分自身を戒めることとなるのではないか」「これからの野球人生に対して重い責任を持ち続けることの覚悟」などと文書で理由を説明しただけで、その後は沈黙を貫いてきた。報道対応したのは11月1日が最後で、この日が48日ぶりの肉声だった。

 水面下で獲得調査を進めていたソフトバンクは山川のFA宣言から約1か月をかけ、不祥事などに関する独自調査を慎重に進行。総合的に「問題なし」と判断し、今月13日に山川の代理人と接触した。4年総額16億円超の大型契約で大筋合意。17日に山川側が宣言残留を認めていた西武に断りの連絡を入れ、あとはソフトバンクからの正式発表を待つだけだった。通算218本塁打、本塁打王3度のスラッガーが小久保ホークスに加わった。

 ◇山川を巡る騒動の経緯 「文春オンライン」が5月11日、山川が昨年11月に当時20代の知人女性に対して都内のホテルで性的な暴行を加えたとして被害届が出されていると報道すると、球団は翌12日に「総合的に判断してコンディション的に」との理由で山川の出場選手登録を抹消。以降は3軍で練習を続けた。5月23日に強制性交容疑で書類送検され、8月29日に不起訴に。球団は9月4日に無期限の公式試合出場停止処分を科したが、非公式戦にあたる10月のフェニックス・リーグに本人が志願して実戦復帰を果たした。

 ◆山川 穂高(やまかわ・ほたか)1991年11月23日、沖縄・那覇市生まれ。32歳。中部商、富士大を経て13年ドラフト2位で西武入団。18年、19年に2年連続本塁打王に輝き、22年は本塁打と打点の2冠。今年3月の第5回WBC日本代表。通算成績は786試合で打率2割5分6厘、218本塁打、575打点。176センチ、103キロ。右投右打。今季年俸2億7000万円。

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