オリックスが前日本ハムの井口和朋投手（２９）を育成枠で獲得することが５日、分かった。１０月３日に戦力外通告を受け、１１月１５日の１２球団合同トライアウトを受験。通算２１７試合登板の実績に加え、投げっぷりの良さや高い制球力を評価し、リリーフとして再生が可能と判断したもようだ。

　「現役を続けたい」と語っていた井口は、トライアウトで打者３人を無安打、２三振に抑え、最速は１４６キロを計測した。２１年には４３試合で１勝（２敗）１１ホールド、防御率１・８６とキャリア最高の成績。今季は開幕１軍メンバーに入りながら５試合の登板で２軍落ちしたが、イースタン・リーグではロングリリーフも務めるなど、起用の幅を広げつつあった。

　育成からの再スタートとなるが、今年チームでは野手で茶野、セデーニョ、大里、平野大、投手で小野の５人が支配下に昇格した（平野大、小野は今オフ育成再契約）。１６年から８年間、日本ハムひと筋でプレー。１８年に１軍バッテリー兼作戦コーチを務めていた中嶋監督も右腕の力を知るだけに、アピール次第では十分にチャンスがありそうだ。

　ポスティングでのメジャー移籍を目指す山本、日本ハムにＦＡ移籍の山崎福が抜けるが、ＦＡで広島から西川、トレードで日本ハムから吉田が加入した。育成枠でも、内野手の前巨人・香月と外野手の前広島育成・木下を獲得。リーグ４連覇と日本一奪回へ向け、戦力整備を進めている。

　◆井口　和朋（いぐち・かずとも）１９９４年１月７日、神奈川県生まれ。２９歳。武相高から東農大北海道オホーツクを経て、１５年ドラフト３位で日本ハム入団。通算２１７試合、６勝５敗３セーブ、３７ホールド、防御率３・４６。１７５センチ、７５キロ。右投右打。独身。今季年俸３３００万円。

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