オリックスは２６日、京セラＤでファンフェスタを開催した。ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指す山本由伸投手（２５）は３万人を超すファンに感謝の思いと意気込みを伝えた。

　メジャー挑戦を前にファンに直接、気持ちを伝えたかった。前日２５日に帰国し、駆けつけたファンフェスタ。山本は閉会式でマイクの前に立ち、万感の思いをスピーチした。過去最多の３万４７５人が詰めかけた京セラＤの中心で声を張り上げた。

　「７年間応援してくださった皆様のおかげで、一つ自分の目標としていた舞台のスタートラインに立てそうなところまで来ました。これから練習をもっともっと積み重ねて、もっともっと目標を一つずつかなえていけたらと思います」

　渡米中の２１日にポスティングシステムの申請が完了して交渉解禁。早ければ２８日（米国時間２７日）からオンラインで“１次面接”を行う見込みとなった。「本当にいよいよだなという気持ちもあるような、あまり実感もないような…」。今月中旬からの米国滞在は約１０日間で、３月のＷＢＣの同僚・ヌートバー（カージナルス）とゴルフを楽しむなどプライベート中心。１２月上旬に再渡米して、メジャーの球団と面談などを行う見通しだ。ドジャース、ヤンキースなど１０球団以上が関心を示していることには「ありがたく思っています。これから（代理人らと）相談して、本当に大事なことは何かを決めていけたら」と言葉を選んだ。

　この日は開門前に約１万人の長蛇の列ができ、当初の予定をさらに１０分早めた午前１１時５０分に開場する“由伸フィーバー”ぶりだった。「すごくお客さんがいたので驚きました。ファンフェスタで、これだけ入ったことが今まであまりなかったと思う」。イベントの最後はリーグ３連覇を成し遂げた仲間とともにグラウンドを一周しながら、精いっぱい手を振った。７年間の感謝を胸に次のステージに向かう。（小松　真也）

　◆山崎颯ら救援３人の新背番号を正式発表　オリックスは２６日、リリーフトリオの背番号変更を正式に発表した。山崎颯一郎投手（２５）が「６３」から「２１」、宇田川優希投手（２５）が「９６」から「１４」、阿部翔太投手（３１）が「４５」から「２０」へ若返る。来季４年目の阿部は日本生命でも背負った「２０」を兄のように慕う巨人移籍の近藤から継承。「（近藤）大亮さんが『つけろよ』と言ってくれて。思いを背負って、もっと活躍できれば」と決意を新たにした。

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