日本ハム・吉田輝星投手（２２）とオリックス・黒木優太投手（２９）の交換トレードが成立し、２４日に両球団から発表された。経験豊富な投手を求める日本ハムと、かつて甲子園を沸かせた右腕の潜在能力を高く評価するオリックスの思惑が一致した。

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　日本ハムの“親心”がにじむトレードとなった。吉田は先発再転向に挑戦した今季はわずか３登板に終わったが、新庄監督は伸びのある直球を評価。秋季キャンプのブルペンでは両肩に手を置き「頼むぞ」と声をかけ、期待を表していた。

　それでも電撃トレードで送り出したのは、パ王者の一員としてプロとして飛躍のきっかけをつかめるという思いがあったからだ。速球派の育成に長けるオリックス。中嶋監督は、吉田の潜在能力を高く評価していたという。新庄監督は「中嶋さんのレベルの高い発想で吉田君を一人前の選手にしてくれる」と期待を込めた。

　黒木とは３月１２日のオープン戦で対戦。緩急を駆使して５回途中３失点の内容に「『うわあ、この投手いいなあ』と思って。なんで今年投げてないのかなってすごい不思議な感じがして」と当時から注目していたことを明かした。今季は田中正らを開花させた指揮官は「そういう選手を大きくするのは僕、結構得意なんで」とニヤリ。求められている場所で飛躍してほしい―。両監督の思いが形となった。

（日本ハム担当・内田　拓希）

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