ロッテ・大下誠一郎「数を振ろうと思ったので、振れてよかった」〜16日のZOZOマリン秋季練習〜

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2023.11.16(木) 17:54

打撃練習するロッテ・大下誠一郎[撮影=岩下雄太]

◆ 秋季練習最終日

 ロッテの秋季練習が16日、ZOZOマリンスタジアムで行われた。

 10月24日から始まった秋季練習はこの日が最終日となったが、いつものように全体でウォーミングアップを行ったあと、投手と野手に分かれて練習し、最後は打撃練習で植田将太の「最後ホームラン打って終わりと決めてから1球で終われたので、そこは秋季練習始めて初めてだったので、ちゃんと少しずつ成長しているというのを感じました」と、本塁打でグラウンドでの全練習が終了した。植田は秋季練習について「充実してしっかり追い込めて出来ましたね」と振り返った。

  植田と同学年の大下誠一郎は、フェニックス・リーグから確実性を上げるために打撃フォームを変更したが、秋季練習を通じて「(打撃フォームを変更)してよかった」と振り返ったものの、「振り込みが全て。フォームどうこうよりも数を振ろうと思ったので、振れてよかったです」と充実の期間となった。

 11月5日の取材で大下は「僕にとって主役になるように」と話していたが、具体的にどんなプレーで主役になっていきたいのか訊くと、「バッティングです。持ち味はバッティング、勝負強いバッティング。とにかく勝負強く。どんな場面で出されても、とにかく打つ。それだけや」と決意を述べた。

 佐々木千隼は「感覚を掴みたいなと」と、この日も澤田圭佑とのキャッチボールの時に遠投気味に長い距離を投げた。秋季練習では澤田とキャッチボールを行うことの多かった佐々木千隼は、キャッチボール後に澤田と長い時間グラウンド上で身振り手振り話し合うのが日課になっていた。そのことについて訊くと、佐々木千隼は「感覚を確認していました。澤田は結構、体の使い方が詳しいのでそういう面で聞いたりしていました」と教えてくれた。

 シーズン終盤の9月から大谷智久二軍投手コーチの助言で投げ始めたシュートについては「(試合で)使えるレベルにしたいという感じですね」と語った。来季はストレート、シンカー、スライダーに加え、シュートを持ち球に入れてパ・リーグの強打者たちをねじ伏せていく。

◆ 種市「トレーニングメインでいきたい」

 今季10勝を挙げた種市篤暉は、10月29日の取材で「1年間通して思ったのが、シーズン中盤、終盤くらいにかけて試合の方がメインになってくる。体力回復、コンディショニングの部分が多くなってくるので、ウエイトの量も絶対落ちてきますし、その中でやっぱり筋量をキープするのがきつかったなと個人的に思いました。なので、オフシーズンに貯金を作ってシーズン前半キープしながら、後半ちょっと落としていければ良いかなと個人的に思っています。なので今は技術よりフィジカルの方がメインになっています」と話していたが、12月、1月のプランについて訊くと、「知識として考えるのももちろん、“こうしていきたい”、“ああしていきたい”というのは考えていきたいと思います。あとはトレーニングメインでいきたいと思っています」と語った。

 キャッチボールなど、ボールを握るペースについては「キャッチボールは12月からゆっくり始めていこうかなという感じにしようと思っています」とのこと。

 若手時代はシーズンオフの12月などはイベントが終わった後も、寮に戻って練習することもあった。プロ7年目となった現在も、その考えは変わらないのだろうかーー。

 「基本的に休みを作るのはあまり好きじゃないので、例えば休みでも、ちょっとウエイトを軽くやってとかは、僕の中でそっちの方が個人的に好きなのでそうしています」。

 また種市といえば、1年目の17年オフに台湾、2年目の18年オフにオーストラリアのウインターリーグに参加し、シーズンオフの期間も投げ続けていた。実戦のないオフは、トミー・ジョン手術明け、一軍本格復帰となった今季を除けば19年オフ以来となる。種市の中で、そこは気になったりしないのだろうかーー。

 「基本的に投げなかったシーズンは、ウインターリーグに行きたいなと思っているタイプなので、もし今年全然投げられなかったら、“僕が行きたいです!”と言って(ウインターリーグに)行っていたと思いますけど、ちょっと多めに投げたので、という感じです」。

 オフも計画を立ててトレーニングし、来年1月後半の自主トレ期間には進化した姿を見せてくれるはずだ。

取材・文=岩下雄太

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