【西武】山川穂高、「覚悟」の国内FA権行使を表明 西武への残留も視野に他球団との交渉へ

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2023.11.15(水) 05:00

国内FA権の行使を表明した山川

 西武・山川穂高内野手(31)がFA(フリーエージェント)権申請期限となった14日、国内FA権を行使することを表明した。本塁打王3度、打点王1度のスラッガーを巡ってはソフトバンクが獲得へ向けて調査。すでに西武は条件提示を済ませており、今後、残留か移籍か決断する。15日にFA宣言選手として公示され、16日から他球団との交渉が可能になる。

 最後の最後まで悩み抜いた。申請期限のこの日夕方、山川の代理人が埼玉・所沢市内の球団事務所を訪れて申請書類を提出。午後6時52分、球団を通して「FA宣言をさせていただくことを決断いたしました」と行使を表明するコメントが流れた。

 今季は自らの不祥事により球団から無期限の公式試合出場停止処分を科されるなど出場は17試合にとどまったが、故障者特例措置によって国内FA権を取得。家族、関係者に相談しながら今後の去就を熟考し、出した結論がFA権の行使だった。その理由を「これからの野球人生に対して重い責任を持ち続けることの覚悟」と山川独特の表現で説明。「ライオンズに居続けることがファンの皆様、球団の皆様に対する感謝の形、謝罪の形、誠意であるということも考えています」と球団への愛着を訴えながらも「西武ライオンズ以外の球団の考えを聞いた上で、残留か移籍の判断をさせて頂く」と他球団との交渉の席につく考えを示した。

 本塁打王3度、打点王1度のスラッガーに対して右の長距離打者の補強を目指すソフトバンクが獲得へ向けて調査。山川が志願出場した10月のみやざきフェニックス・リーグも徹底マークした。西武は残留へ向けて単年契約で条件を提示し、宣言残留を容認。飯田球団本部長は「今後も機会があれば話し合いはしていきます」と交渉を続けていく方針を示したが「条件は変えずにそのまま」と見直しはないと強調した。

 自身の不祥事と向き合い「野球から離れることだけではなく、社会から離れることまでも考えました」と引退も頭をよぎる中、再確認したのが野球への思いだった。「私の心から消えずに残り続けたことは野球がやりたい、野球をさせて頂きたいという答えでした」。残留か移籍か。プロ10年目で大きな岐路に立った。

 〇…山川は球団から無期限の公式試合出場停止処分を科されているが、飯田球団本部長は「そこは切り離しているので」とFA権の行使とは別問題であるとした。「FAはFAで処分は処分ということ」と当面は処分を解除しない考えを示した。

 ◆山川を巡る騒動の経緯 「文春オンライン」が5月11日、山川が昨年11月、当時20代の知人女性に対して都内のホテルで性的な暴行を加えたとして被害届が出されていると報道すると、球団は12日に「総合的に判断してコンディション的に」との理由で山川の出場選手登録を抹消。以降は3軍で練習を続けた。同月23日に強制性交容疑で書類送検され、8月29日に不起訴に。球団は9月4日、無期限の公式試合出場停止処分を科したが、公式試合ではない10月のフェニックス・リーグに志願出場した。

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