金村義明氏、オリックスの宮城はベース板へ臆せずどんどんストライク 新エースの覚悟感じた
スポーツ報知
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2023.10.30(月) 05:35
◆SMBC日本シリーズ2023第2戦 オリックス8―0阪神(29日・京セラドーム大阪)
オリックス・宮城に、新エースとしての覚悟を感じた。第1戦を由伸で落とし、ただでさえプレッシャーがかる中、臆することなく、ベース板にどんどんストライクを投げ込んでいた。山本がメジャーに移籍した後は、自分自身が大黒柱だという気概にあふれていた。
立ち上がりの初回1死に、阪神・中野に90キロに満たないカーブをうまく打たれたが、その後も緩急を見事に使い切った。老練なピッチングは高卒4年目とは思えない。4回2死一、二塁でノイジーを空振り三振に仕留めた直後のド派手なガッツポーズも、何とか流れを引き寄せたい一心だったのだろう。力投に報いるように、打線もその裏に一気につながった。
素晴らしい投球の左腕をあっさり代えた中嶋監督の判断も見逃せない。6回1死から宮城が中野に四球を与えた瞬間、ベンチで何とも言えない苦笑いを浮かべていた。この時点でリードは4点。余裕ある展開だったとはいえ、捕手としての嗅覚が働いたことは間違いない。攻撃でも広岡、西野のスタメン起用にゴンザレスの代打とナカジマジックがさく裂していた。
一方の阪神・西勇も立ち上がりは良かったが、3回2死一塁のけん制悪送球から明らかにリズムを崩した。素早いターンでタイミングはアウトだったが、帰塁した一塁走者の広岡と送球が重なり、大山が捕球できなかった。ピンチを招いても最少失点で粘るのが西勇の持ち味だが、続く4回も粘り切れずに、岡田監督も代え時が遅れた。
前夜(28日)は阪神の良いところが全て出て、この日は正反対の結果となった。京セラで1勝1敗とは読んでいたが、2戦連続で8―0のスコアは予想外だった。甲子園に舞台を移す3戦目からはDHも使えないし、もっとロースコアの戦いになるのではないか。代打起用や投手交代の妙など、岡田監督、中嶋監督の頭脳戦から目が離せない。(スポーツ報知評論家・金村義明)
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