“3年連続四冠”山本由伸が6回途中7失点でKO…笘篠氏が見た普段との違いとは?
ベースボールキング
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2023.10.29(日) 07:04
6回途中で降板するオリックス・山本(手前)=京セラドーム(C)Kyodo News
◆ 「0-0の引き分けもあるんじゃないかなと思ったけど……」オリックスは28日、『SMBC日本シリーズ2023』の第1戦(京セラD大阪)に0-8で敗戦。先発の山本由伸が6回途中7失点でノックアウトされ、日本シリーズ初勝利はまたしてもお預けとなった。
3年連続で日本シリーズの開幕投手を務めた山本は、4回までは要所を締めスコアボードにゼロを並べたが、0-0で迎えた5回に阪神打線に捕まってしまう。
先頭の5番・佐藤輝明に安打と盗塁を許すなど一死三塁のピンチを招くと、7番・渡邉諒に初球の155キロで詰まらせたが、これが中前にポトリと落ちる先制適時打を許す。なおも二死一・二塁で1番・近本光司には右中間突破の2点適時三塁打を浴び3失点目。続く2番・中野拓夢にも左前適時打を許し4点目を失った。
6回も続投した山本は、先頭打者への四球からピンチを作り、8番・木浪聖也に左前適時打を許し5失点目。9番・坂本誠志郎にも適時二塁打を左翼線へ運ばれ6点目を失った。
なおも二死二塁とランナーを残した場面でマウンドを降りた山本は、6回途中10安打7失点の投球内容。通算4度目の登板でも日本シリーズ初白星はつかめなかった。
6回途中7失点KOとなった山本由伸について、28日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の笘篠賢治氏は「序盤の山本はきっちりとした投球でしたし、阪神の村上も良かったのでこれは延長12回、0-0の引き分けもあるんじゃないかなと思っていました」と序盤の段階での印象についてコメント。
しかし、「気になったところがあって、1球1球のテンポが普段よりも慎重だったというか、時間をかけているような印象を受けました。本来ならテンポ良く行ける投手なんですけど、この試合では時間を使って投げているなと感じました」と述べ、普段よりも時間を使いながらゆっくりと投球していた点を指摘した。
これで今季のポストシーズンは2戦合計で12失点となり、4度目の登板となった日本シリーズでも初白星はつかめなかった山本。
それでも、笘篠氏は「勝負事なのでこのような結果になってしまう試合もありますけど、こういうピッチングを次の登板で続けないのが山本由伸という投手。やられたらやり返すという気持ちで次回の登板は良い投球を見せてくれると思いますよ」と最後は次回登板に向けて期待を込めた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』