【オリックス】山本由伸6回途中KO 自己ワーストタイ7失点で日本S初勝利逃す「この負けはすごく大きい」

スポーツ報知

  • ニュース

2023.10.29(日) 05:10

5回2死一、二塁、近本(後方)に追加点となる適時三塁打を打たれた山本(カメラ・今成 良輔)

◆SMBC日本シリーズ2023第1戦 オリックス0―8阪神(28日・京セラドーム大阪)

 59年ぶりの関西対決となった「SMBC日本シリーズ2023」が開幕。9年ぶりの出場となった阪神がオリックスに先勝した。オリックス・山本由伸投手(25)は7失点と乱調で、シリーズ通算4試合目の登板でも初勝利はならなかった。

 オリックスにも、山本にとっても、酷な結果が待っていた。「こういう大事な試合なので。この負けはすごく大きいなと感じています」。短期決戦の流れを左右するシリーズ初戦で、レギュラー、ポストシーズン含め自己ワーストタイの7失点KO。6回2死一、二塁で坂本に三塁線を破る二塁打を許すと、中嶋監督にマウンド上で交代を告げられた。

 「立ち上がりはいい調子で入れた」と4回まで無失点。2回2死、ノイジーへの5球目に自己最速タイの159キロを計測した。同じ98年生まれの阪神・村上と投手戦を展開。ところが、中盤5回に暗転した。交流戦では対戦がなかった佐藤輝に中前打と二盗。1死三塁から、DHで先発した渡辺諒に先制打を許した。

 パの日本ハム出身で、通算8打数1安打と苦にしていなかった相手。155キロを中前へ落とされると、リズムが狂った。木浪の右前打で一、二塁とされ、小飛球となった坂本のバントは、ワンバウンド捕球すれば併殺も狙えたが、ダイレクトで捕球。2死から近本に右中間へ2点三塁打を浴びた。中野にも左前打。スコアボードには重い「4」が点灯した。

 6回にも先頭・大山への四球からピンチを広げた。さらに3失点。1イニング4失点も、1試合7失点も、昨年5月3日のソフトバンク戦(ペイペイD)以来だった。昨年の日本S開幕でも5回途中4失点で、左脇腹を痛めて負傷降板。自身4試合目で目指したシリーズ初勝利を逃した。中嶋監督は「ちょっとカーブが入らなかったのかな」と分析したが、痛い黒星となった。

 レギュラーシーズンでは史上初の3年連続投手4冠に輝いた。今オフにポスティングシステムによる米大リーグ挑戦が濃厚。今後の勝敗次第では、日本最後のマウンドとなった可能性もある。「日本一になるのがチームの目標。そこに向かって。もう1試合あるかもしれないし、ないかもしれないけど、しっかり準備しておきたい」。エースで落とした事実は重いが、昨年は2敗1分けからの4連勝で日本一。雪辱の機会を信じる。

(長田 亨)

 【記録メモ】

 ▼開幕最多失点 オリックス先発の山本が7失点で敗戦投手。シリーズの開幕投手では17年の井納翔一(D)に並ぶ最多失点となった。21年から3年連続でシリーズの初戦に先発したものの、勝敗は-●●で白星なしの2連敗。3年以上続けてシリーズの第〈1〉戦に先発した投手は、4年連続の堀内恒夫(巨=69~72年-〇〇〇)と千賀滉大(ソ=17~20年〇-〇〇)に次いで、山田久志(阪急=76~78年-〇〇)の3年連続と並び4人目。この期間中に勝てなかったのは山本だけ。

関連ニュース

【オリックス】宮城大弥、タイ懸けて第2戦先発 阪神戦は通算0勝2敗も「そこまで悪いイメージではない」
【オリックス】中嶋聡監督「切り替えやすいのかもしれない」山本由伸の乱調で0―8大敗も前向き
【オリックス】痛恨0―8大敗…山本由伸が7失点&CS未出場・池田陵真を抜てきのナカジマジックも不発
【オリックス】まさか…山本由伸が自己最悪タイ7失点KO 6回途中10安打
【オリックス】森友哉、天井直撃“珍二塁打”がチーム初安打 中嶋聡監督は本塁打アピールも実らず

記事提供:

スポーツ報知