生粋の野球少年だ。オリックス・山本由伸投手は相手が強ければ強いほど燃える。阪神とぶつかる頂上決戦は２８日の“開幕投手”を務めることが決定的に。「阪神はすごく勢いもありますし、断トツでリーグ優勝しているチーム。ワクワクする気持ちと気の引き締まる思い」と武者震いした。

　同学年対決も闘志をかき立てる。大事な初戦は、セの最優秀防御率に輝いた村上と投げ合う見込み。６月１３日のマッチアップは８回無失点１１奪三振の好投で２―０の投手戦を制した。「また、投げ合うことになれば楽しみ。投手戦になる可能性もあると思うので、自分の仕事をしたい」と意気込んだ。打者では佐藤輝との対戦を心待ちにし「同い年のいい打者なんで、しっかり勝負できたら」。今季の交流戦は対戦がなかったが通算４打数１安打。日本シリーズでも真っ向勝負でねじ伏せる。

　ＣＳは１８日の最終Ｓ第１戦（対ロッテ・京セラＤ）で勝利投手になったが、７回１０安打で今季ワーストの５失点だった。だが、史上初の３年連続投手４冠を獲得した右腕は同じ轍（てつ）を踏まない。「仕切り直して、次の試合に向かって頑張ります。試合前に映像を見たり、万全の準備をして挑みたい」。今オフにポスティングシステムによるメジャー挑戦が濃厚。由伸が虎退治で有終の美を飾る。（小松　真也）

関連ニュース

・【オリックス】左足首負傷の杉本裕太郎「トキに秘孔を突いてもらっています」自力歩行で帰宅
・【オリックス】「Ｔ―岡田」生みの親・岡田彰布監督に恩返しだ「チームの力になれるようにいい姿を見せたい」
・【オリックス】MVP杉本裕太郎&紅林が日本Sピンチ…負傷交代に欠場で中嶋監督「頭痛い」
・村田真一氏がV弾の森を絶賛「正尚の穴しっかり埋めた」…先発・宮城の技術と精神力も見事
・【オリックス】宮城大弥がポストシーズン１１回１／３を０封「リズム良く投げられた」