【日本ハム】谷内亮太内野手が有終の美守…引退試合で新庄剛志監督の計らいで三塁、一塁、二塁、遊撃、右翼で出場

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2023.9.28(木) 03:00

5回、ファンの声援を受け、右翼の守備に就く日本ハムの谷内

◆パ・リーグ 日本ハム2―4ロッテ(27日・エスコンフィールド)

 今季限りで引退する日本ハム・谷内亮太内野手(32)が本拠地での現役ラストゲームで有終の美を飾った。7番・三塁で先発し、2回2死三塁の第1打席で先制の中前適時打。家族のイニシャルを刻印したグラブを手に、新庄監督の粋な計らいで三塁、一塁、二塁、遊撃、右翼と計5ポジションに就き「幸せな野球人生でした」と2万9009人に最後の雄姿を見せた。

 18年オフにヤクルトからトレード移籍。堅実な守備で地位を築き、指揮官からも「職人。谷内君の背中は若い子たちがすごく見ていた。あの姿勢は後輩たちが受け継いでいく」と絶大な信頼を寄せられた。

 古巣時代は後輩の山田哲人を車に乗せて“通勤”。移籍後もその人柄で選手のハートをつかんだ。清宮は「心のより所。みんな谷内さんが大好き」と言う。スタメン落ちして悩む野村には「1軍で先発か先発じゃないかで悩めるのは幸せなこと」と寄り添った。38歳の宮西も「野手陣のリーダー」と頼りにした。声を荒げることはない。「僕は練習、グラウンドの姿で見せる」と最高の手本であり続けた。

 午前11時40分。いつもと変わらぬ時間に球場入りすると、数え切れないほどの花が目に飛び込んだ。「こういうふうに野球を辞められるとは思っていなかった」。胴上げでは6度宙を舞い「感謝という言葉しか浮かばない。ファイターズはまだまだ強くなるチームです」。場内は割れんばかりの「亮太」コール。愛され続けた11年間に、美しくピリオドを打った。

(堀内 啓太)

 ◆谷内 亮太(やち・りょうた)1991年2月3日、石川県生まれ。32歳。金沢西高を経て、国学院大では2年秋に東都リーグ優勝、4年秋にベストナイン。12年ドラフト6位でヤクルトに入団し、18年オフに日本ハムへトレード移籍。21年に自己最多106試合に出場。通算456試合で打率2割2分7厘、3本塁打、60打点。177センチ、80キロ。右投右打。家族は妻と2女。

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