楽天・則本昂大 (C)Kyodo News

◆ 「球数がかさんでも出力が落ちない」

　楽天がソフトバンクに逆転勝ち。3位争いの直接対決を制し、その差を1.5ゲーム差に縮めることに成功した。

　楽天は1－2と1点ビハインドの7回、2四球から二死一・三塁のチャンスを作ると、村林一輝のレフト超えタイムリー二塁打で一塁ランナーの小深田大翔が長駆ホームインで一気に逆転した。このまま渡辺翔太、松井裕樹のリレーで逃げ切り、7回まで被安打4、奪三振7、2失点(自責点1)の好投を見せていた則本昂大に勝ち星を付けることにも成功した。

　ヒーローとなった則本はお立ち台で「めっちゃ気合い入れて頑張りました。初回から飛ばして、行けるところまでと思って先を考えずに投げていたんで、それが良かったんじゃないかなと思います」と後先考えずに腕を振り続けたことが功を奏したと振り返った。


　19日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説として出演した館山昌平氏は「7イニングで5回の三者凡退がありました」と6回まで4回以外は被安打ゼロとテンポよく抑えた点をまず評価。

「7回は（先頭打者に）フォアボール出した後で何とかしようというところでヒットも打たれて、結果的には一時逆転を許すんですけれども、球数がかさんでも出力が落ちないんですよね」とスタミナ面にも目を向けていた。

　また「ソフトバンク打線がセンターへ丁寧に丁寧にというバッティングをしてくるんですけれども根負けせず、また小深田選手のタイムリーエラーで打ち取ったとホッとしたところで失点してしまったが、ここからズルズルいかない。気落ちもせず、エースらしいカードのアタマをしっかり取るというピッチングができていましたよね」とメンタルの強さも称賛した。

　心技体すべてを駆使し勝利を呼び込んだ則本の気迫で掴んだカード初戦。あすの直接対決もこの勢いで鷹狩りを遂行する。


☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』