◆パ・リーグ　オリックス１―３楽天（１６日・京セラドーム大阪）

　由伸品評会が松井品評会に！？　楽天の松井裕樹が２点リードの９回に登板し、１回１安打３奪三振で無失点に抑え、リーグトップタイの３５セーブ目をマークした。今オフのメジャー移籍が濃厚なオリックス・山本目当てに集った９球団のＭＬＢスカウトは、今オフＦＡで米挑戦の可能性がある左のリリーフを高評価した。

　山本の先発試合とあり、ネット裏にはヤンキース、Ｒソックスなどが集結。注目の右腕が３失点した一戦で、インパクトを残したのは楽天の守護神だった。松井裕は大挙したメジャースカウトに「由伸だからでしょ！」と笑ったが、あるナ・リーグ球団のスカウトは「左の救援はとても貴重。フォークも１４０キロ台が出ていたし、メジャーでも十分通用する力がある」と絶賛。カブスのジェド・ホイヤー編成本部長も最後まで投球を見守るなど、サウスポーにくぎ付けになっていた。

　内容は「秘密」としたが、「三振を多く取りたい」と８月初旬から取り組んできたことが実を結びつつある。奪三振率は８月の８・３１から９月は１５・４３に急上昇。１９年の自己最多３８セーブ更新も視野に入る。「何とかＣＳに行けるように。そこだけ見てやりたいです」。今オフの動向が注目される守護神は、まずは逆転ＣＳへ死力を尽くす。（長井　毅）

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