日本プロ野球選手会の森忠仁事務局長は３０日、強制性交の疑いで書類送検され、不起訴処分となった西武の山川穂高内野手（３１）について声明を発表。山川から相手方への和解金支払いがないことを明記し、メディアやファン、球団に事実に基づく慎重な対応と、復帰への理解を求めた。

　選手会は和解金などの支払いがないこと、女性側の言い分を認定する証拠が認められないと判断された点を挙げ「これまでの騒動は、客観的事実に基づかない一方的な言動によるものもあり、本件選手（山川）に騒動の責任の全てが課されるものではありません」と誹謗（ひぼう）中傷について注意喚起した。

　また選手会は「不起訴処分が出されたことを前提に、客観的事実に基づく慎重なご対応をいただくことを求めたく存じます。本件選手が再びグラウンドでプレーできるよう、静かに見守りいただきますようお願いいたします」と復帰が実現することを期待していた。

３軍練習も無言

　　西武・渡辺久信ＧＭ（５８）は３０日、強制性交の容疑で書類送検され、嫌疑不十分で不起訴となった山川穂高内野手の今後の処遇について「事実関係をいろいろと確認中」と話した。

　球団には２９日に山川から不起訴になったとの連絡があったという。西武・後藤オーナーは７月１０日のオーナー会議後に「山川選手に対する対応は（検察の）判断が出てからになる」と話していたが、不起訴を受けて速やかに処遇を決めていくことになりそうだ。また、選手会が山川について声明を出したことに同ＧＭは「しっかりコミュニケーションは取っている」と話した。

　山川はこの日、カーミニークで行われた３軍の練習に参加してフリー打撃、ノックなどで汗を流した。練習後、集まった報道陣の問いかけには無言のまま、軽く頭を下げて球場を後にした。

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