◆パ・リーグ　オリックス２―１日本ハム（１９日・京セラドーム大阪）

　オリックス・紅林弘太郎内野手（２１）が決勝の８号ソロを放った。３回先頭で左中間席へ、不振脱却のきっかけになり得る８月初アーチ。人気企画「じゃがいもデー」が開催され、ファン投票で２年連続「オリ男爵」に選ばれた若武者がヒーローになった。チームは連勝で今季最多タイの貯金２２。７月８日の西武戦（ほっと神戸）から土、日曜日は１２連勝となった。敗れた２位・ロッテとのゲーム差は今季最大の７・５に広がり、最短で次カードの２４日・西武戦（ベルーナＤ）で優勝マジックが点灯する。

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　当然とばかりに主役を張った。「オリ男爵」が１５試合ぶりにぶっ放したアーチは、豪快な左中間へのＶ弾。紅林はお立ち台に上がり、じゃがいものモチーフがついたマイクを握った。「完璧です。めちゃ気持ち良かったです！」。３回先頭で伊藤の１４３キロ直球を強振。対戦打率１割４分３厘と苦戦していた好投手から、自身７月３０日の日本ハム戦（エスコン）以来となる先制８号ソロをたたき込んだ。土、日曜日１２連勝に導き、満員御礼３万人超のオリ党をほくほく顔にした。

　この日はじゃがいも持参で、一部席種のチケット割引が行われるなどの人気イベント「じゃがいもデー」。打率５割４分５厘（１１打数６安打）、１本塁打、２打点と打ちまくった昨年の同企画３連戦に続く活躍だ。今年は特別協賛社・カルビーの人気商品にちなんだファン投票「オリ男爵」が実施され、「じゃがりこサラダ」部門の「うちだしたら、かちだしたら、キリンがない勢いのある選手」に輝いた２１歳の若武者。驚きの２年連続の「オリ男爵」選出で、今回は１年分のじゃがりこをゲットした。

　「お裾分けしますが、３分の２は自分で食べたい。じゃがりこが好きで、遠征の移動中とかに食べる。じゃがりこのような（愛される）選手になりたい」

　さらに、ヒーローインタビューでは「来年は“脱いも男”で頑張りたい」とも宣言。「もっとあか抜けて、もっと格好良くなりたい。僕は女性ファンがあまりいないので、女性ファンをつかんでいけるようにしたい」と真意を明かし、鼻息を荒くした。

　打線は７戦連続２得点以下と苦しむなか、投手陣も最少失点でしのいだ連勝で今季最多タイの貯金２２に戻した。２位・ロッテとは最大７・５ゲーム差に広げた。過去２年は優勝マジックをともさずにゴールテープを切ったが、次カードの２４日にも点灯する。中嶋監督が「反省点はありますけど、勝つことが一番」とうなずけば、「少しずつは良くなっていると思う。一番大事な時期にいい状態でいけるように」と紅林。８月の月間打率２割と低迷するが、５試合連続安打と復調気配だ。リーグ３連覇に向け、「うちだしたら、キリンがない」男がさらなる上昇カーブを描く。（小松　真也）

　◆じゃがいもデー　１２年に初開催。昨年８月に９年ぶりに復活した。同年にファン投票「オリ男爵」で「じゃがいものように栄養たっぷりでチームに欠かせない健康的な選手」を募り、１位に紅林。今年は「オリ男爵　ｓｕｐｐｏｒｔｅｄ　ｂｙ　カルビー」として人気商品にちなんだ３部門で実施し、１６日に結果が発表された。「ポテトデラックス　マイルドソルト味」部門は「ブ厚く、パワフル、ダイナミック、その他もろもろデラックスな選手」として、頓宮。「シンポテト　天晴しお味」部門は「シン時代を担う期待の若手選手」で、山下が選出された。限定じゃがいもメニューも販売される同企画は２０日の日本ハム戦でも行われる。

宗佑磨の仕業で爆発！？　〇…紅林が打席に向かう際の登場曲が「羞恥心」にサプライズ変更された。宗の独断で、その効果もあったのか？　一発を放り込んだ。「例のサードの方です。何も言われてなくて、変えられていて。（本塁打の後に）『俺のおかげや』と言われて、握手しました」。開幕当初は自ら選んだ「ジャンボリミッキー！」（東京ディズニーランド）。５月下旬に「Ｄｒ・スランプ　アラレちゃん」の「ワイワイワールド」に変わったのも、宗の仕業だった。

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