【オリックス】山本由伸が両リーグ単独トップ11勝 大好きな釣りで心身ともにエネルギー充電

スポーツ報知

  • ニュース

2023.8.9(水) 05:00

7回無失点で11勝目を挙げた山本由伸(カメラ・今西 淳)

◆パ・リーグ ロッテ0―2オリックス(8日・ZOZOマリン)

 オリックス・山本由伸投手(24)が7回4安打無失点の快投で両リーグ単独トップの11勝目を挙げた。2位・ロッテとの直接対決の先陣を担い、エースの役目を果たした。チームは3連勝で今季最多の貯金21とし、2位に最大6ゲーム差。リーグ3連覇へ、最短16日にも優勝マジックが点灯する。

 ゲームセットの瞬間、エースは手をたたきながら勝者の列に加わった。2位・ロッテとの大事な直接対決の第1ラウンド。やはり、殊勲のヒーローとなったのは山本だった。「球数は増えましたけど、ゼロで粘れたので良かったかな、と」。7回まで110球を費やしたが、単打4本に封じる無失点の好投。敵地・ZOZOマリンのマウンドに仁王立ちし、両リーグ単独トップの11勝目(4敗)をつかんだ。

 粘られても、粘り負けない。最速157キロを計測した直球にカーブ、フォーク、シュートをはじめとする多彩な変化球でマリーンズ打線をねじ伏せた。唯一、得点圏に走者を背負った2点を守る5回1死一、三塁のピンチでは、荻野の痛烈な打球が三直。三塁手・宗が飛び出していた三塁走者もアウトにする併殺で切り抜けた。ヒーローインタビューでは「打ち取っていたんで、宗さんじゃなくても捕れたかなと…ふふふ。ウソです。感謝しています」とニッコリ。勝ち星に加え、防御率1・57、勝率7割3分3厘のリーグ3冠だ。この日は4Kで奪三振も計118とし、同2位に浮上。1位の佐々木朗(ロッテ)に12差に迫った。

 激戦の最中、海風にあたり、張り詰めた心を少しだけほぐした。7月半ばの球宴ブレイク期間を利用し、地元の岡山に帰省。瀬戸内海で大好きな釣りを楽しんだ。「一つテンヤ」という釣り方で大物のマダイなどをゲット。「めちゃくちゃ釣れました! 釣った魚はお刺し身とかにしてもらって。久しぶりだったので、本当に楽しかった」。シーズンオフは日本シリーズで痛めた左脇腹のリハビリと3月のWBC出場に向けた急ピッチ調整に励み、「釣りは1回しか行かなかった」という。つかの間の休息で心身ともにエネルギーを充電して、後半戦も快投している。

 大黒柱に引っ張られ、チームは3連勝で今季最多の貯金21。2位とは最大6ゲーム差に広げた。過去2年は優勝マジックをともさずにゴールテープを切ったが、今年は16日にもマジックナンバーが点灯する可能性が出てきた。中嶋監督が「一喜一憂せずにしっかり目の前の試合にこだわっていきたい」と言えば、由伸も「こういう週の初めとか、大事な試合を一つずつ取っていけたら」と誓った。リーグ3連覇へ、このまま歩みを止めない。(小松 真也)

 ◆オリックスのマジック点灯なしV 21年はシーズン最終戦を終えた後、2位・ロッテが3試合を残していたため、マジックは点灯せず。試合がなかった10月27日にロッテが敗れ、25年ぶりの優勝が決まった。22年はシーズン最終戦だった10月2日に首位・ソフトバンクがロッテに敗れ、オリックスが楽天に勝ったため、同率に。ホークスとの直接対決で15勝10敗と勝ち越していたため、連覇を達成した。

関連ニュース

【オリックス】山本由伸、7回ゼロ封でトップ11勝目 2位ロッテに最大6差
【オリックス】森友哉、1軍昇格即「2番・右翼」でスタメン 7年ぶり外野出場
【オリックス】森友哉、左太もも裏の筋損傷から1か月ぶり1軍へ 2位・ロッテとの直接対決
【オリックス】小野泰己「生き残るために、何かを変えないと」制球安定へサイドスローも…1回無失点
【オリックス】山下舜平大が6回2/3を1失点9勝目 球団通算5500勝到達に「本当にすごい投手の方が積み上げてきた数字」

記事提供:

スポーツ報知