◆パ・リーグ　オリックス０―５ソフトバンク（２５日・京セラドーム大阪）

　ソフトバンクが１２連敗で止めた。１９日ぶり勝利の立役者は有原だ。散発６安打１１奪三振で移籍後初完封を飾り、今季４勝目をマーク。「僕から始まった連敗。とにかくチームが勝てたことがうれしい」。自身が７日の楽天戦（楽天モバイル）で７回６失点ＫＯされ、始まった長いトンネル。言葉の端々に実感がこもった。

　山本との投げ合いを制した。「持ち味はゴロを打たす投球」と初回から３イニング連続で併殺打に仕留め、唯一得点圏に走者を背負った１点リードの６回２死一、二塁では紅林をフォークで空振り三振斬り。完封は日本ハム時代の２０年１０月１０日のオリックス戦、２ケタ奪三振も同１９年７月５日の楽天戦（楽天生命）以来だ。オリックス戦は今季３登板で２勝１敗、防御率１・１３。通算１８勝８敗のキラーぶりに藤本監督も「有原様々」と最敬礼した。

　２４日のロッテ戦（ＺＯＺＯ）は、あと１死から守護神オスナが逆転サヨナラ２ランを浴びた。有原は移動の最中に映像で悲劇を目の当たりにした。その助っ人が３連投回避でベンチを外れた中、「全部行くつもりだった」と１１５球の熱投でマウンドを守り抜いた。

　貧打に苦しむ打線も１２試合ぶりの５得点。負ければ、２６日にも自力Ｖ消滅の危機を脱した。「呪われてるじゃないけど、何やってもうまくいかない感じだった。明日からは普通に戻れる」と指揮官。首位・オリックスと７ゲーム差の貯金４から、鷹軍団が再出発を図る。（小松　真也）

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