【球宴】オリックス・山下舜平大の特別体験記「舜平大の夏」 佐々木朗希はじめ周囲の言葉すべてが「財産になりました」

スポーツ報知

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2023.7.21(金) 05:00

力投する先発投手のオリックス・山下舜平大(カメラ・関口 俊明)

◆マイナビオールスターゲーム2023 全セ1-6全パ(20日・マツダスタジアム)

 選手間投票で球宴初出場したオリックス・山下舜平大投手(21)がスポーツ報知に特別体験記「舜平大の夏」を寄せた。前半戦で8勝を挙げている最速159キロの剛腕は、全パの先発で2回を1安打無失点に抑え、敢闘選手賞を受賞。18球中17球がストレートの真っ向勝負で、球宴初登板初先発では最年少勝利を挙げた。

 けがなく、真剣勝負を楽しめました。最初は1イニングの予定でしたが、この日の朝に中嶋監督から2イニングと言われました。投手の人数も足りなかったので。本塁打だけは打たれないように気をつけ、若月さんのサイン通りに投げました。前半戦の最終登板から中2日で出せる、最大限のパフォーマンスだったと思います。野球の楽しさを改めて実感できる舞台でした。

 プロ野球選手になる前、大きなイベントとして楽しみにしていたのがオールスターでした。記憶に残っているのが、三浦大輔さんの超スローボール(※)。スピードガンで計測できなかった場面です。周りにはすごい選手しかいませんし、その方々に頂ける言葉の一つ一つが、僕の財産になりました。全てを吸収しようとした2日間でした。

 せっかくの機会なので、佐々木朗希さんにはフォークの握りを教わりました。練習で試してみたいです。どうすれば真っすぐが速くなるのか、どんな感じで変化球を投げているのか。タイミングやフォームについても話が聞けました。

 佐々木さんからは「球、すげぇじゃん」って褒められました。多分、ふざけ半分だとは思いますけど…(笑い)。カーブについても逆に聞かれました。びっくりしましたけど、包み隠すことなくすべてお話しさせていただきました。

 一流の選手は尊敬でき、人への対応も素晴らしかったです。オスナさんはとても親切な方。僕の質問にもかなり時間を使って答えてくれました。オスナさんの映像を見ていて、ずっと聞いてみたかったのがカットボール。「自分の真っすぐを信じて投げろよ」と温かい言葉もいただきました。僕自身の今後に、絶対に生きていくと思います。

 子どもの頃はホークスを応援していました。ずっと見ていた柳田さんと記念写真を撮ることができ、田中将大さんと同じチームで戦えるなんて、なかなかできる経験ではありません。試合では全員が全力プレー。ベースコーチは、さすがに怖かったですけど…。

 選手間投票で選んでいただき、ノミネートされていないにもかかわらず、ファン投票でもたくさん投票を本当にありがとうございました。これから壁が来ないということはないですし、壁が来た時にどうするかを、常に考えています。正直、目標の数字もありません。一試合一試合の積み重ねです。後半戦はもう一度、体をつくり直します。たとえ調子が悪いときでも自分の投球をして、試合に勝つ。オリックスの3連覇のために気持ちを切り替え、最後まで戦います。(オリックス投手)

 ※DeNA・三浦監督は現役だった12年7月23日の球宴第3戦(盛岡)に先発し、計測不能の超スローカーブを投げて沸かせた。翌13年7月19日の第1戦(札幌D)でも6回から3番手で登板し、新人だった日本ハム・大谷(現エンゼルス)を同じ球で投ゴロに抑えた。

 ○…敢闘選手賞の賞金100万円の使い道を問われた山下は「特にないです。貯金しようかな…」と笑みを浮かべた。8勝目を挙げた17日のソフトバンク戦(ペイペイD)から中2日の登板は、カーブを1球交えただけの直球勝負だったが、最速は152キロと抑え気味。「けがだけはするなよ」と送り出した中嶋監督も「よく落ち着いて投げたと思いますよ」と褒めた。

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