【オリックス】宮城大弥が判定に救われるも熱投122球1失点 セデーニョ延長V弾で前半戦首位ターン決定

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2023.7.17(月) 06:30

ヒーローインタビューを終え、ポーズをとるセデーニョ(カメラ・渡辺 了文)

◆パ・リーグ ソフトバンク1―2オリックス(16日・ペイペイドーム)

 オリックス・中嶋聡監督(54)はクールを装った。「はい、ホームランだけやったですね。はい」。球宴前最後のカード勝ち越しを決めたのは、4番・セデーニョの一発。延長10回、松本裕から左越えへ4号ソロをたたき込んだ。「スライダーを待っていた。フェンスを越えてもう、最高でした」。ダイヤモンドを一周し、小躍りした。

 劇的な勝利の裏で際どい判定に救われた。同点で迎えた8回、先発・宮城が2死満塁のピンチを招いた。近藤に対し、3ボール1ストライクから投げた外角低めの直球はストライク判定。ボールと確信した近藤は一塁に歩き始めていた。「ボールかもしれないですけど…。助けられた部分はあったし、そこで流れが変わったかもしれない」。フルカウントからこん身の146キロで空振り三振。左拳を握り締め、雄たけびを上げた。

 決勝弾のセデーニョも、8回1失点で今季最多の122球と熱投しながら白星に恵まれなかった左腕を気遣った。「宮城をサポートできなくて残念だった」。育成選手として今季から加入し、5月下旬に支配下登録。明るい性格の持ち主は、中嶋監督とも積極的に心を通わせている。共通の話題は自身の2A、3A時代に在籍した米アマリロやリノのローカルトーク。パドレスにコーチ留学した指揮官の経歴を知るからこそできるコミュニケーションだ。

 「自分のキャリアでもずっと、いい月だったので」と7月は10試合で4本塁打と量産。球団が注目するきっかけになり、昨年2Aで飛距離161メートルの大アーチを架けたのも7月だった。守備に難があることも自覚し、ファームでは早出練習を欠かさない努力家の一面もある。

 貯金は今季最多の16にまで増え、2年ぶりの前半戦首位ターンも確定した。17日は21歳の山下が地元・福岡で初登板する。要所で粘り、最後に決め切るのもチーム全体の力。リーグ3連覇へ、行く先が明るくなった。(長田 亨)

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