【オリックス】山本由伸 8回1失点で両リーグトップ9勝「状態いい」20勝も狙えるハイペース

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2023.7.16(日) 05:00

2回を終え、好守を見せた紅林弘太郎(奥)をベンチ前で迎えたオリックス先発・山本由伸(カメラ・渡辺 了文)

◆パ・リーグ ソフトバンク2-3オリックス(15日・ペイペイドーム)

 オリックス・山本由伸投手(24)が両リーグトップの9勝目を挙げた。球宴前最後の登板は、昨季と同じソフトバンクを相手に8回1失点と好投。2点リードの9回は山崎颯一郎投手(25)、宇田川優希投手(24)と同じ98年生まれの「同学年リレー」で逃げ切り、宇田川はプロ初セーブを記録した。打線は山本と岡山の実家が隣同士の頓宮裕真捕手(26)が、自己最多タイの11号ソロを含む2打点と援護。首位を固め、貯金を今季最多タイの15に戻した。

 真っ向勝負を堪能し、勝った。山本の言葉に、充実ぶりが凝縮されていた。「今はすごく状態が良くなってきている。もっともっと、いいボールを投げられる感覚もあります」。8回を1失点で両リーグトップとなる9勝目。会心の投球で前半戦を締めくくった。

 6月23日の対戦は、6回を今季ワーストの4失点で3敗目を喫した。「すごく気合が入っていました」と雪辱に燃えた。序盤3回を無失点で立ち上がり、1点をリードした4回無死一、三塁の難局は「最悪、1点が入ってもいいかな」と同点OKの気構えで迎えた。

 まず4番の柳田を浅い左飛に打ち取った。栗原は一ゴロで2死一、二塁とし、デスパイネを見逃し三振。この日最速の157キロを外角低めに収め、中軸を完全に沈黙させた。9回を託したのは、同じ98年生まれで仲良しの山崎颯と宇田川。1点差で逃げ切るヒヤヒヤの展開にも全く動じず「同い年の投手が、しっかりしてほしいと思います。ハハハハ」と笑顔でイジった。

 14日にはプラスワン投票で球宴出場を決めた。セ・リーグから選ばれたのはバウアー(DeNA)。交流戦では、心躍るような言葉をかけられた。「いつもヤマモト投手を見て、勉強をさせてもらっています。きょう、投げ合えれば良かったですけどね…」。京セラDで初対面し、会話したのが6月9日。相手の登板当日だった。「幸運を祈ります」と最後に握手してくれたサイ・ヤング賞右腕。余裕のある姿に見ほれ、向上心をかき立てられた。

 チームにも個人に対しても、やられたらやり返すのがスゴ味でもある。1安打こそされたが、昨季10打数5安打だった苦手の近藤を11打数1安打。中嶋監督も「試行錯誤の中から、いろいろかみ合ってきた。この2試合ぐらいで、本当に上がってきた」と喜んだ。

 一昨年(18勝)と昨年(15勝)は自己最速の17試合目で10勝に到達。今季は13試合目で9勝を挙げ、自身初の20勝も夢ではないハイペースだ。「宮城が勝たないと(同一カード)3連勝はないので」と試合後、16日に先発する後輩左腕をきっちりと刺激した背番号18。エースの使命を果たし続けている。

      (長田 亨)

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