【楽天】荘司康誠「お待たせしました!」9度目先発でプロ初勝利 ウィニングボールは7度来場の両親へ

スポーツ報知

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2023.7.6(木) 05:40

荘司康誠

◆パ・リーグ 楽天6―1オリックス(5日・楽天モバイル)

 「お待たせしました!」。お立ち台で楽天のドラフト1位・荘司康誠投手(22)が感情を爆発させた。“9度目の正直”で待望のプロ初勝利。「めちゃくちゃうれしいですね。予想以上にうれしい」。飛び切りの笑顔でウィニングボールをこの日を含めて7度、現地に足を運んだ両親へ渡した。

 強い雨が降りしきる中、気持ちは切らさなかった。プロ最速タイの153キロの直球を軸に、6回5安打8奪三振、無失点。4―0の6回1死一塁では杉本、ゴンザレスから連続で三振を奪い、雄たけびを上げた。自己最多117球の力投で白星を引き寄せた。

 4月22日のプロ初先発から、約2か月半。5度目の先発となった5月28日の日本ハム戦では“荘司コール”に背中を押された。「勝てていなかったから、あそこまで応援してくれたんだと思う。プロに入って一番気持ちが入った」と自己最長の9回を投げ抜いた。その次の登板となった6月4日のヤクルト戦は立大時代に奮闘した舞台でプロ1勝を、という思いが空回りして2回3失点で降板。心のコントロールの難しさを学んだ。

 先輩たちに支えられた。これまで勝ち投手の権利を持って降板したのは3度。則本からは「気にするな」と励まされ、松井裕からは「9回まで投げてくれ!」といじられた。1年目に9勝を挙げたベテラン左腕・塩見からも、助言を受けた。「俺も1勝目を挙げてから2勝目まで2か月かかった。だから大丈夫」。少し肩の荷が下りた。

 本格的に投手に挑戦した新潟明訓時代は甲子園と無縁。立大時代は1年冬に右肩を痛め、10か月も投球できない日々を過ごした。3年春にやっとリーグ戦デビューし、通算2勝ながらドラ1で入団。「勝てないのには慣れている」と、忍耐強さを手に入れてきた。「投げる時はチームを勝たせられる投手になりたい」。まだまだ伸びしろしかない。ようやく、プロ野球人生の真のスタートを切った。(内藤 菜月)

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