◆パ・リーグ　日本ハム６―３オリックス（２日・エスコンフィールド）

　格別の景色だった。中日から新加入した日本ハム・郡司裕也捕手（２５）が４年目で初の１試合３安打を記録。文句なしの活躍でプロ初のお立ち台を勝ち取った。上空からは心地良い風。初々しく両手でマイクを握ると「初めまして、郡司と申します。ドラゴンズ時代からずっと立ちたいと思っていました」と大歓声に応えた。

　見せ場は逆転した直後の３回。「ここはイケイケで」と２死二、三塁からオリックス・山岡の初球を振り抜いた。左前への２点適時打は、２１年７月２日のヤクルト戦以来２年ぶり、移籍後初打点。初昇格から３試合で１２打数６安打、打率５割。「もう１５年目？　ベテランにしか見えない」と３戦連続ＤＨで先発起用してくれた新庄監督のハートを早くもガッチリつかんだ。

　激動の３日間を終え「正直こんなうまくいくとは思ってなかった。チャンスをくれた両球団に感謝したい」と郡司。覚醒を予感させる、鮮烈で華やかなスタートダッシュ。本拠地は割れんばかりの「郡司コール」に包まれた。（堀内　啓太）

　〇…北山は先発し７回途中３失点で５勝目。新本拠地の可動式屋根が初めて開かれた一戦でエスコン初白星を挙げた。スライダー、ナックルカーブ、フォークと変化球に活路を見い出して自己最多タイの７奪三振と好投。「（風も）すごく気持ち良くて、投げていて楽しかった。記念すべき１試合目に先発できて幸せ」と笑顔を見せた。

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